各球団、キャンプも中盤。いよいよ練習試合やオープン戦も始まり、戦力のふるい落としが始まる時期となってきた。またここまで順調にアピールできている選手、話題になり始めた選手について球界内からも考察の声が上がっている。

 現役時代は大洋(現DeNA)で活躍、引退後は日本代表コーチも務め、現在は野球評論家として活躍する高木豊氏は2月14日に自身のYouTubeチャンネルに「【春季キャンプ】『今年覚醒の予感がする』沖縄キャンプで実際に見た各球団の注目選手は…!?【中日】【ヤクルト】「DeNA】【日本ハム】【阪神】」と題した動画を更新。沖縄キャンプを訪れた際に実際に見た選手たちの印象を踏まえ、今季本格覚醒が期待される選手たちについて語っている。

【春季キャンプ】『今年覚醒の予感がする』沖縄キャンプで実際に見た各球団の注目選手は…⁉︎【中日】【ヤクルト】【横浜DeNA】【日本ハム】【阪神】

 まず中日キャンプからは、二遊間争いに話題が集まっているとしながらフリー打撃の様子を見て変化を感じたとして、今季プロ4年目を迎える三好大倫の名前をあげた。

 三好といえば2月12日に行われたDeNA戦(宜野湾)にも「3番・中堅」でスタメン出場。フル出場を果たし、3回に適時打をマークしていた。10日に行われた練習試合、沖縄電力戦でも3ランを放つなどアピールを続けている。

 三好の打撃の変化に関して、高木氏は片岡篤史ヘッドコーチの進言もあり「打ち方を近本(阪神)のようなそんな感じで打っているんだけど、しっくりきている」と見る。具体的には近本のようなコンパクトにアッパーのような形でバットを振れているとした上で「コンタクト率が上がった」として、激しい外野手争いの一角を占める可能性もあると予想も。
 
 中日の外野布陣といえば、昨年フルイニング出場を達成、リーグ3位の163安打をマークした若き安打製造機の岡林勇希現役ドラフト組で昨年、チームトップの24発を記録した細川成也は〝当確〟と見られている。

 残る左翼の座を狙って、新外国人のアレックス・ディッカーソンなども控えるとあって厳しい競争となるが、今季は「出てきそうな感じはする」と高木氏は期待を込めて語っていた。

 そしてロマン砲ぞろいともいわれる阪神の外野手布陣からは「前川がいい」ときっぱり。今キャンプでは育成出身の野口恭佑など新たなロマン砲も出てきたが、今季高卒3年目シーズンとなる前川右京に関しては「若手の中でバッティングの質は抜けている」として、中でも「インサイドのさばき方なんかめちゃくちゃうまい」と絶賛した。自分が指揮官なら「使いたい」とまで語り、将来性を認めた。前川は初実戦となる11日の紅白戦でも「2番・右翼」で出場し、4打数4安打1四球としっかり結果を残している。

 阪神の外野布陣といえば、中堅の近本光司は決定、両翼は右翼が昨年、10本塁打をマークした森下翔太、左翼はシェルドン・ノイジーらが控える。まさに激戦区となっている外野争いにおいて高木氏は森下との比較において「魅力が2人とも違う」と表現。森下が本拠地甲子園で20発打てるとしたら、「前川は3割打ってくれそうな」と勝負強さも含め、アベレージバッターとしての魅力を感じるとした。

 動画内ではほかにもヤクルトDeNA日本ハムの期待の戦力について語っている。

 ここからいかに各選手がアピールを続け、開幕一軍を勝ち取るかなど含め、一層の飛躍が楽しみとなりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

高木豊氏が注目する期待の新戦力 ”中日の近本”や阪神ロマン砲軍団で「質が抜けている」と評価する選手とは