今回は出版社で実際に新書を作っている、各出版社の編集者によるオススメ作品をご紹介しよう。ロングセラー新書から、“今”を読み解く新書まで、各編集者からのコメントを読めば、きっとアナタも絶対に読みたくなるはず!

“荒れたデスクはその人自身” 仕事の効率がガクンと下がる汚デスク4パターン


■出版社の新書編集者がオススメする作品はこれだ!

 ダ・ヴィンチNEWSでは、人気新書を輩出している出版各社の編集者にアンケートを実施。「自社作品イチオシの電子配信新書」を教えてもらった。その結果をご紹介していこう。


PHP研究所新書出版部 部長/編集長 山岡勇二さん
『他人を攻撃せずにはいられない人』片田珠美

 現在、25万部を突破したベストセラー。暴言を吐く、支配したがる、けなして自信を失わせる、優しいようで水面下で工作している……。
あなたの周りにもきっと、こんなとんでもない人が必ずいるはずです。精神科医である著者が、そんな彼らからターゲットにされ、痛い目に遭わされてきた患者たちの事例をもとに、他人を陥れる“攻撃欲の強い人”にどう向き合えばいいかを指南。PHP新書の電子版で、いまいちばん売れています!


講談社現代新書出版部 川治豊成さん
『愛と暴力の戦後とその後』赤坂真理著

 現代史は歴史の授業の最後にちょっと習っただけ。敗戦、占領、冷戦、安保闘争、経済成長、バブル、オウム事件……。
事実としては知っていても、それがいまの自分とうまくつながらない。そんな方にぜひオススメの一冊です。いったい、どこでどんな断絶・忘却・思考停止があったのか? 『東京プリズン』の作家がゼロからこの難題に挑み、格闘しました。通常の歴史書にはない目の覚めるような「問い」とおどろきの「発見」の連続。自分とこの国の歴史をつなぐきっかけの一冊です。


文藝春秋文春新書部 島津久典さん
『新・戦争論 僕らのインテリジェンスの磨き方』池上彰佐藤優

 昨年の新書業界を席巻した筆者の一人は、間違いなく佐藤優さんでした。新刊が出るたびにランキング上位。
そんな佐藤さんが、これまたヒットメーカーの池上彰さんとの「最強コンビ」を結成して臨んだのが、本書『新・戦争論』です。いま注目を集める「イスラム国」や中国、欧州問題を宗教、民族、歴史の観点から読み解くと同時に、ビジネスに役立つ秘伝の「情報術5か条」を初公開。今日からアナタも実戦できるノウハウが満載です。


岩波書店新書編集部 Fさん&Nさん
『日本人の英語』マーク・ピーターセン著

日本人の感覚からは問題ないように見えるのに、英語の感覚からはびっくりの表現、お気づきでしょうか? 
たとえば「ワープロで書かれた」と言いたいときに、「written by a word processor」「written on a word processor」、このうちの一方をうっかり使ってしまうと、大変なことに!──おかげさまで読み継がれて4半世紀、今も変わらず売れ続けているロング&ベストセラーです。とくに小社電子書籍ラインナップの中では、ダントツの人気! ぜひご一読をオススメします。
姉妹篇の『続 日本人の英語』『実践 日本人の英語』も電子書籍ご用意しています、あわせてどうぞご覧下さい。(F)


集英社新書編集部 A.Hさん
司馬遼太郎が描かなかった幕末』一坂太郎著

現在、NHKの大河で放送中の「花燃ゆ」。吉田松陰が主宰する松下村塾を舞台に、毎回、様々なドラマが繰り広げられています。
松陰はじめ、坂本龍馬高杉晋作といった維新のヒーローを描いた国民的作家といえば、なんと言っても司馬遼太郎ですが、この『司馬遼太郎が描かなかった幕末』は、司馬遼太郎が小説で描いた志士たちの実像を、丹念に史実に基づいて検証しています。もちろん小説ですから、虚構が織り交ぜられているのは当然です。本書は、どの部分が史実に基づいていて、どの部分が創作なのかを丁寧に解説。大河ドラマを見て、もっともっと松陰について知りたい!と思った方、ぜひこちらも合わせてお楽しみください。


光文社新書編集部 T.Mさん
『昆虫はすごい』丸山宗利著

 新し目のところでは、今絶好調の『昆虫はすごい』(丸山宗利著)。内容の面白さは書評やブログでも折り紙つき。
最新の研究内容が惜しげもなく注ぎ込まれ、しかもそれが面白くわかりやすくまとめられています。虫はあんなこともこんなこともしてるんだと、目からウロコが落ちまくり。本書は口絵以外にも本文中にたくさんのモノクロ写真が入っていますが、電子版だと、それがすべてカラーで見られます!(デバイスによりますが)。それが本書の電子版をおすすめする理由です。


 紹介書籍の他にも、新書の情報満載の「BOOKFESTA 2015 winter」開催は2月6日まで。ぜひ、特設サイトへ!






『新・戦争論 僕らのインテリジェンスの磨き方』(池上彰・佐藤優)