イギリスの多国籍化学企業『INEOS(イネオス)』の会長を務めるサー・ジム・ラトクリフ氏がマンチェスター・ユナイテッドの株式25パーセントを取得することをFA(イングランドサッカー協会)も承認したようだ。14日、イギリスメディア『BBC』や同『スカイスポーツ』などが伝えている。

 2005年にマンチェスター・ユナイテッドを買収した現オーナーのグレイザー・ファミリーは2022年11月に売却を含め、あらゆる戦略的選択肢を検討するプロセスを開始したことを発表して以来、新オーナー候補による入札や話し合いが行われた。なかなか進展しなかったものの、ラトクリフ氏が株式の25パーセントを購入する契約に合意したことが2023年12月に発表された。

 また、『INEOS』は株式25パーセントを約13億ドル(約1953億円)で取得するほか、フットボール部門の管理責任を委譲されることに加え、クラブの将来に向けて約3億ドル(約451億円)を追加投資する予定であることも発表されている。

 これらの取引完了にはすべての必要な規制当局の承認を得ることが条件となっていたなか、13日にはプレミアリーグが承認したことを発表。プレミアリーグオーナー憲章にも署名されたことが明らかになっていた。

 そして、今回ついにFAからの承認も確認された模様で、FAは「バークレイズ女子スーパーリーグとバークレイズ女子チャンピオンシップ理事会が、サー・ジム・ラトクリフによる、マンチェスター・ユナイテッド女子に関する買収を承認したことを確認する」と声明を発表している。

 プレミアリーグに続いてFAも承認したことで、『INEOS』がマンチェスター・ユナイテッドの株式を取得することに障壁はなくなったが、株式の公開買い付けは2月16日23時59分までとなっていることから、取引が完了するのはそれ以降となる。それでも、『INEOS』が正式に25パーセントの株式を取得することは時間の問題となっている。

[写真]=Getty Images