写真はイメージです(以下、同じ)



何かとイベントの多い年末年始から春にかけてのこの季節は、友人や恋人と会うことも多くなりがち。


けれど、そんな賑やかな時期でも、楽しいことばかりではないようです。


今回は、毎年、女友達に悪事の片棒を担がされているという石川恵子さん(仮名・38歳)に話を聞きました。


友人A子の「困った頼みごと」とは?
友人A子は同い年で独身ですが、いまだにモテモテ。そのせいか昔から男癖が悪く、二股、三股は当たり前。クリスマスのこの時期は本当に忙しそうです(苦笑)。それは良いのですが、わたしまでそのクリスマスイベントに『強制参加』させられてしまうのです」


「強制参加」とは、A子が複数の男性を会うための「アリバイ工作」のこと。


すでに結婚し、子どもが2人いる石川さん。ここ最近、クリスマスは同じくらいの子どもがいる友人と集まり、一緒にパーティーをするのが恒例となっていました。


そこに目を付けたのが友人A子。


複数の男性とお付き合いしているとはいえ、互いの男性には秘密。そのアリバイを作るために、A子もこのクリスマスパーティーに参加していることになっているのです。


アリバイ工作に加担させられる
「手口はシンプル。わが家で一緒に賑やかなクリスマスを過ごしていることを知らせるために、彼にLINEで通話します。後ろで聞こえる賑やかな声をわざと聞かせ、A子が友達と一緒にクリスマスを過ごしていると信じさせて電話を切ると、即座にA子は他の男性に会いに行くのです」


石川さんや、その友人はすでに子持ちで、独身の彼女の行動にとやかく言うつもりはありませんが、悪事に加担させられていることにいい気持ちはしていませんでした。


そんなある年、事件が起きます。


毎年コロコロと付き合う男性が変わるA子。今年もいつもと同じくクリスマスパーティーに顔を出し、彼と電話していたA子。その後いつものように他の男に会いに行ってしまい、石川さんたちは友人と一緒に子どもたちとパーティーを楽しんでいました。



◆まさかの電話!その主は…
すると突然、さきほどA子と話していた彼から石川さんに着信があったのです。


「すっかり忘れていたのですが、A子の今の彼に以前紹介されたとき、話の流れでLINE交換していたんです。確か家が近いから今度一緒にご飯でも行こうというような流れだったかと思います」


何ごとかと恐る恐る電話に出ると彼は「A子に言い忘れたことがあるのだけれど、電話に出ないからそこにいたら代わってほしい」というのです。とっくの昔に他の男のところに会いに行ってしまったA子…。しどろもどろになりながら、あの後飲みすぎてA子は具合が悪くなって早めに帰ったと伝えたそうです。


「冷や汗びっしょりかきながら、必死で答えたのですが、A子はきっと電話に出ないので具合が悪いということにしておいたほうが良いと思いました。A子にもすぐにLINEで連絡しましたが、彼とお楽しみ中だったようで既読にならず…。その後どうなったのか気になって、なんだかパーティーに集中できずその日が終わりました」


後日A子に事の顛末を聞いてみると、どうやら疑いを持った彼から鬼電がかかって来ていた模様。


当然電話に出ず放置したA子は、具合が悪かったと弁解するも彼の疑いが解けず、結局携帯の履歴を見られて悪事がバレてしまったそう。


◆悪事がバレ、その後…
「結局、その彼とは破局。A子からその後の話を聞いて、わたしや一緒にいた友人はなんだか悪いことをしたような気分になりました。それ以来、友達とはいえ、嫌なことに加担させられそうになったらちゃんと断らないといけないなと反省しましたね」


それ以来、男癖の悪いA子とは疎遠に。


楽しいイベントが多い季節だからこそ、モヤモヤせずに思い切り楽しみたいものですね。


<文/塩辛いか乃>


【塩辛いか乃】世の中の当たり前を疑うアラフィフ主婦ライター。同志社大学文学部英文学科卒。中3繊細マイペース息子と20歳年上の旦那と3人暮らし。乳がんサバイバー(乳房全摘手術・抗がん剤)。趣味はフラメンコ。ラクするための情熱は誰にも負けない効率モンスター。晩酌のお供はイオンバーリアル。不眠症。note/Twitter:@yukaikayukako



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