アストン・ヴィラに所属するアルゼンチン代表GKエミリアーノ・マルティネスが、14日に放送された、アルゼンチンメディア『DSports』によるインタビューで、パリオリンピック2024(パリ五輪)出場への意欲を見せた。

 パリ五輪への出場権を決めたU-23アルゼンチン代表を巡っては、同チームを率いるハビエル・マスチェラーノ監督が、インテル・マイアミに所属するアルゼンチン代表FWリオネル・メッシと、ベンフィカに所属しコパ・アメリカ2024終了後に同代表を引退すると宣言したアンヘルディマリアをオーバーエイジ(OA)として招へいする案に言及したことが現地で大きな話題となっていた。

 実際には、メッシディ・マリアのOA出場の実現は日程的な問題や所属クラブの反対の可能性などで難しいと見られているが、そんななかE・マルティネスが「代表としての自分に欠けているもの、それはオリンピックで優勝することだ」と『DSports』のインタビューで発言し、パリ五輪への出場に意欲を見せた。

  しかしその一方、E・マルティネスは「若手は常にチャンスを必要としている。もしもコパ・アメリカ2024で、僕らフル代表にとって物事がうまく進み、優勝を成し遂げられた場合、若手にチャンスを与えないといけないだろう」と語り、コパ・アメリカへの結果次第ではパリ五輪への出場を辞退する考えがあることを説明した。

 さらに E・マルティネスは「もしも若手たちが良い状態にあるなら、パリ五輪出場権を決めた選手たちを変える理由はない」と語り、 U-23の選手たちの五輪出場が優先されるべきと強調した。

 1992年9月2日生まれで現在31歳のE・マルティネスは、2010年7月にアーセナルの下部組織に加入し、2012年夏にトップチーム昇格。その後は複数回のレンタル移籍を経験し、2020年9月にはアストン・ヴィラに完全移籍で加入した。在籍3年目の昨シーズンはプレミアリーグ36試合に出場し、合計13回のクリーンシート(無失点試合)を達成。チームの上位進出とヨーロッパカンファレンスリーグ(ECL)出場権獲得に大きく貢献し、今季もこれまでリーグ戦に23試合出場している。

 また、FIFAワールドカップカタール2022では、アルゼンチン代表の守護神として全7試合にフル出場。フランス代表との決勝戦では、延長後半終了間際のピンチをスーパーセーブで凌ぎ、PK戦では2人目のキックをストップするなど、36年ぶり3度目の優勝の原動力となった。

パリ五輪出場への意欲を示したアルゼンチン代表GKエミリアーノ・マルティネス[写真]=Getty Images