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重さが72kgの世界最大の金塊のレプリカ / image credit:Museums Victoria CC BY 4.0

 一攫千金を夢見る人は、地球上のどこかに埋まっている価値あるものを探し当てることに思いをはせているだろう。現在進行形でどこかを掘り起こしている人もいるかもしれない。

 徳川の埋蔵金は今でもロマンを掻き立てるお宝の1つだ。だが貨幣経済が変動している今、金は安全な資産としての価値を持っている。金鉱を発見できたら最高だろう。

 とはいえ、埋蔵金しかり金鉱しかり、もし発見できたとしても自分のものにできるとは限らないわけだが、これまで発見された中で最も大きな金塊に関するストーリーを知ることで、幸運を呼び込むことができるかもしれない。

 

【画像】 世界最大の金塊「ウェルカム・ストレンジャー」

 時は19世紀にさかのぼる。1869年2月5日オーストラリア、ビクトリア州で、ジョン・ディーソンとリチャード・オーツというふたりの炭鉱夫が、長さ61cm、重さがなんと72kgもあるとてつもなく大きな金の塊を発見した。

 これは今まで知られている中で世界最大の金塊で、のちに「ウェルカム・ストレンジャー」と名づけられた。

 ふたりはこの金塊の重さを計量してもらおうと、デュノリーの町にあるロンドン特許銀行に持ち込んだ。

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 ところが、金塊が大きすぎてはかりに収まらず、写真に撮る前に砕けてしまった。そこで、当初描かれた図をもとにレプリカが作られた。

 結局、ふたりは1万ポンド弱(188万円)を受け取ったが、当の金塊は溶かされて加工された。もし、今同じような金の塊が見つかったら、およそ200万ポンド(3億7600万円)の価値がつくだろうという。

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砕けてしまったため、図をもとに作られたレプリカ / image credit:

現存するその他の大きな金塊

 現存するその他の大きな金塊は、重さ60kgのペピータ・カナアだ。

 これは1983年にブラジルのフリオ・デ・デウス・フィーリョによって発見され、首都ブラジリアの中央銀行博物館の「ゴールドルーム」に展示されている。

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 さまざまな技術や道具がこうした古くて大きな金塊の発見にひと役かっているが、「ハンド・オブ・フェイス」はその顕著な例だろう。

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 1980年にケヴィン・ヒリアーによって発見されたこの巨大な金塊は、金属探知機で発見されたこれまでで最大のものとされている。

 オーストラリアで発見されたのに、100万ドルで売り払われて現在はラスベガスのカジノで展示されている。これには、875トロイオンスの金が含まれていると言われている。

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 トロイオンスとは、メートル法が導入される前に使われていた金の計量単位で、現在でもこの業界では貴金属や宝石の計量に使われている。

 1トロイオンスは31.1グラムに相当し、一般的な1オンス=28.5グラムの常衡システムとは異なる。

 現在売買されている金の価格は、普通の1オンスあたりの価格で表示されている場合もあるが、通常はトロイオンスが使われている。

References:Largest Gold Nugget Ever Found Weighed The Same As An Adult Man | IFLScience / Welcome Stranger: World's largest gold nugget remembered - BBC News / written by konohazuku / edited by / parumo

 
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世界最大の金塊は72kg、成人男性くらいの重さがあった