刑務所

浮気相手の女性にどんどん夢中になって行った男が、妻と別れて人生をやり直そうと考えた。あるとき子供が2人いることを打ち明けたが、浮気相手の答えは「邪魔」だった。

身勝手な動機で乳幼児を殺害した中国の若いカップルに、このたび極刑が下ったことを『PEOPLE』『NEW YORK POST』などが報じている。

 

■元妻となした2人の子を…

中国南西部の重慶市で先週、幼い子供2名を殺害した死刑囚の若いカップルに対し、薬物注射による死刑が執行された。

カップルのうち男が張波(ジャン・ボー)、女が葉誠塵(イエ・チョンチェン)といい、2020年11月に張は元妻・陳美林(チェン・メイリン)さんとなした当時2歳の娘と1歳の息子を、マンションの15階の窓から投げ落として死なせていた。

 

関連記事:「父の死刑執行を見届けたい」と10代娘が悲願 変わらぬ家族愛を告白

■「子供たちは邪魔」

張は葉との不倫が原因で陳さんと離婚し、息子の養育と、陳さんに引き取られた娘の養育費の支払いを義務付けられていた。

葉は張から子供が2人いることを知らされないまま関係を続け、再婚話を進めていたなかでの突然の告白に激怒した。「邪魔。新生活の妨げになる」と訴え、子供たちを殺すよう張に懇願したという。

 

関連記事:死刑前日「最後の食事」制度が物議 ハンバーガーやスイーツを要求した受刑者

■法廷で実行犯の父親が涙を流す

同意した張は子供たちの殺害に及び、犯行後はそろって悲しみに打ちひしがれた様子を見せ、張は「眠っていて気づかなかった。不慮の事故だ」と主張していた。

2021年7月26日に開かれた一審で、葉被告は一貫して犯行を否認し続けたが、それとは対照的に張は法廷で涙を流し、殺害した実子への謝罪や反省を口にしたという。

しかし裁判官は、「犯行はこのうえなく残忍。動機も極めて身勝手で卑劣だ」として死刑を言い渡した。

 

関連記事:30代男が妻を拷問の末に殺害し死刑判決に 家庭内トラブルは絶えず

■一審の死刑判決を支持

その後、重慶高等人民法院も一審の判決を支持。最近になって最高人民法院で最終審査が行われ、死刑執行のための許可が下ったという。

中国のSNSであるWeiboでは、張と葉の両死刑囚に死刑が執行されたというニュースがトレンドのトップとなり、2億ほどの閲覧数を記録。「冷血なカップル。死刑で当然だ」といった声が圧倒的に多いもようだ。

15階から乳幼児2人を投げ落としたカップルに極刑 女が「あなたの連れ子が邪魔」と促す