まもなく57歳になろうかという今も現役を続ける、サッカー界のレジェンド三浦知良。ここまでプレーし続けてこられたのは、プロとしての意識の高さとこだわりによるものだといわれる。そんなカズとクラブ、代表でプレーした松木安太郎氏、都並敏史氏、柱谷哲二氏、北澤豪氏がとっておきの秘話をぶっちゃけた。

 4人は前園真聖氏のYouTubeチャンネルでヴェルディ川崎(現・東京ヴェルディ1969)の黄金期について話すと、話題は自然とカズへ。都並氏はオフト監督時のイタリア遠征について言及する。

 グアムで自主キャンプを行っていたカズは、遅れて代表に合流。他の選手よりもコンディションは整っていない状態ゆえ、あとから追いつくことで、オフト監督から許可をもらっていたという。

 そんな状態で練習が始まったが、都並氏はその時のことをこう振り返った。

「練習試合でカズのポジションを福田(正博)が担当して、バシバシ点を取り出したらカズはちょっと焦り出して、2試合目か3試合目の前半だけやるって、オフトに直訴した。コンディションができてないからダメだと言われたけど、『俺のポジションだろ』って3点ぐらいとって、また休んでいた」

 そんなカズを見た都並氏は、プロはすごいと思ったという。

 その後もカズの凄さを目の当たりにしたという都並氏。それは都並氏が横浜FCの監督に就任した年、チームはグアムで始動することに。所属していたカズはグアムキャンプ後、そのままチームに合流することになった。

「合流の前日、朝5時に起きて真っ暗な中、若手5人ぐらいとグアムのコースを連れて歩いていたら、目の前をカズとトレーナーがすごい勢いで走っていった。若手が『あれ、カズさんですよね』って。それからプロ意識が芽生えた」

 当時としては高い意識を持っていた4人ですら、カズのプロ意識には舌を巻いたという。そんなこだわりがカズの選手生活を支えているのは間違いない。

(鈴木誠)

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