理不尽な上司やわがままな部下、さらには居丈高な取引先との軋轢から、誰しもメンタルをやられてしまうことはある。ストレスフルな時代と言われている今、強メンタルを手に入れるにはどうすればいいのか? 打たれ強く生きるためのノウハウを学ぶ。

今回は、不倫騒動で大バッシングを受けた俳優の東出昌大さんに、消耗したメンタルの回復法を聞いてきた。

◆消耗したメンタルの回復法。キーワードは「鈍感力」!

’20年のスキャンダルでバッシングを受けた東出昌大さん。一連の騒動でどん底を経験した彼に、精神的に不安定な時期をどのように乗り越えたのかを聞いた。

「騒動の渦中も目の前に仕事がある限りは、これ以上迷惑はかけないようにやり切ろうという思いでした」

虚実ないまぜの情報が拡散していくなか、自身のみならず周囲の人間まで疲弊させてしまったことで、心に大きなダメージを受けたという。

「身から出たサビなんですが、当時は家族や仕事関係者につらい思いをさせてしまったことが何よりもキツかったです。食事も喉を通らず、1週間で4時間しか眠れないことも」

◆狩猟をしながら山中の一軒家で半自給自足の生活

2月16日公開の自身のドキュメンタリー映画『WILL』では自然の中で自問自答をし続ける東出さんの姿がリアルに映し出されている。

「東京では全然寝つけないのに山の中ではよく眠れる、ということが多々ありました。山の中で動物の息吹を感じていると思うんですが、生き物って本当に食べてクソして寝るだけなんです。『今日も明日もとりあえず食べてクソして寝てりゃ、それが生きているってことなんだ』って、自然の中にいると思えるんですよね」

◆真の地獄を見て一皮も二皮も剥けた東出の新境地

世間の毀誉褒貶に心を煩わされたり、エネルギーを消耗したりすることはないそうだ。

「山にいると答えの出ない問いが生まれ続ける。そういう世界にいると何に対しても鈍感になれます。もちろん信頼する人からの言葉は真摯に聞くべきだと思いますが、社会には自分の価値観を押しつけたいだけの人もいるように感じます。そういう方からは言葉は聞きつつも、スッと距離を置いてみてもいいのかなと思います」

『WILL』公開を皮切りに、新しい年は映画にも昨年以上に取り組んでいく。真の地獄を見て一皮も二皮も剥けた役者が、今後どんな姿を見せてくれるのか楽しみだ。

東出昌大さん】
モデル活動ののち’12年に映画『桐島、部活やめるってよ』で俳優デビュー。順風満帆に見えたが、’20年1月に報じられた不倫騒動で大バッシングを受ける。『Winny』『福田村事件』への出演などでも話題に

<取材・文/週刊SPA!編集部>

―[[強メンタル]を育てる方法]―


東出昌大さん「時には他人と距離を置いてみることも大事!」