立浪監督のチームの動かし方も注目となる(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 中日根尾昂が今季初の対外試合となる、2月17日に行われたDeNAとの練習試合に先発。3回をパーフェクトピッチングと目指す開幕ローテ入りへ好発進となった。

 投球前にはマウンド上で深呼吸、気合を入れるとゆったりしたフォームからキレのあるボールを投げ込み、初回をわずか7球で終わらせる。テンポ良く投げ込み、その後もDeNA打線につけ入るスキを与えない。

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 最速154キロの直球にフォーク、スライダーをしっかり投げ込み、3回をパーフェクトピッチング。この内容には早速SNS上でファンの間からも「2桁いける!」と早くも今季に向けて、期待の声が飛び出した。

 2022年6月に外野手から投手転向し、困難な道のりもあったがここまで仕上げてくるのも本人の努力の証。投手王国とされる中日でまずは開幕ローテーションに加われるか、今後のオープン戦の内容なども楽しみとなりそうだ。

 一方、この試合でみどころは、大型遊撃手として指揮官からも期待を寄せられる育成のクリスチャンロドリゲスにもあった。0-0で迎えた2回二死一、二塁で回ってきた打席ではDeNA2番手、小園健太の低めに沈む変化球をしっかり捉えて、左翼線へ運び、先制の二塁適時打をマーク。6回の第3打席もオリックスからの移籍組、サブマリンの中川颯のスライダーを捉えて中二塁打をマークと課題の打撃で足跡を残した。

 ロドリゲスキューバ出身の大型野手。第2クールから1軍練習に参加すると、守備練習の軽快な動きと俊足で指揮官の目に留まった。まだまだ粗削りな面も目立つとあって、いわば〝秘密兵器〟的存在だが、中日の二遊間は固まっていないとあって、今後の調整含め注目を集めそうだ。

 また根尾のアピールでさらにし烈になった先発投手争いにも、秘密兵器ともいわれる存在がささやかれている。今季プロ6年目を迎える梅津晃大だ。

 18年のドラフト2位、2022年3月に右ひじのトミー・ジョン手術を受け、懸命にリハビリを重ねた。その間トレーニングもしっかり取り組んだことで体まわりも大きくなり、その姿は、ドジャース大谷翔平を彷彿させるという声までファンの間からは飛んでいる。

 2023シーズンは8月31日ヤクルト戦で817日ぶりとなる1軍マウンドに上がると、9月25日の阪神戦では8回1失点と好投。3試合に登板し、1勝1敗、防御率0・95。本格復帰となる今季のパフォーマンスに期待が高まっている。中日には珍しいパワーピッチャーとあって、登板間隔をあける必要は出てきそうだが、先発ローテーションの一角を担えれば大きな武器ともなりそうだ。

 3年連続の最下位は何としても避けたいところ。立浪和義監督がいかにチームを動かしていくか、開幕までの道すじも注目となる。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

みどころは根尾だけではない 今季の中日で楽しみな〝秘密兵器〟〝中日の大谷〟とは