プレミアリーグ第25節、マンチェスター・シティvsチェルシーが17日にエティハド・スタジアムで行われ、1-1のドローに終わった。

現在、1試合未消化で首位のリバプールと2ポイント差で2位に位置するシティ(勝ち点52)。前節は下位のエバートン相手にハーランドの2ゴールの活躍で押し切って2-0の勝利。リーグ6連勝を達成した。さらに、ミッドウィーク開催のチャンピオンズリーグ(CL)のコペンハーゲン戦では今季CL初出場となったデ・ブライネの1ゴール2アシストの活躍で3-1の先勝を収めた。その試合からは先発3人を変更。負傷のグリーリッシュに代わってドク、ストーンズとベルナルド・シウバに代えてアカンジ、アルバレスを起用した。

対する10位のチェルシー(勝ち点34)は、リバプール、ウォルバーハンプトンにいずれも4失点を喫して惨敗。それでも、FAカップ4回戦再試合のアストン・ビラ戦で3-1の快勝を収めて悪い流れを払しょくすると、前節のクリスタル・パレスとのダービーではギャラガーの2つの恩返しゴールなどで3-1の逆転勝利。公式戦連勝で難所エティハドに乗り込んだ。パレス戦からは先発2人を変更。負傷のチアゴ・シウバの代役にコルウィル、マドゥエケに代えてスターリングを起用した。

互いに様子見の入りとなったが、時間の経過と共にボールを握って押し込むシティ、カウンターで応戦するチェルシーという構図で進んでいく。

開始2分にハーランドの落としからアルバレスがファーストシュートを放ったホームチームは、左サイドのドクの個人技や右のローリングを使いながらサイドを起点に攻め手を窺う。12分には左でポケットを取ったアルバレスのクロスをゴール前で競り勝ったハーランドが頭で合わすが、これは枠の右に外れる。

一方、幾度か局面の打開を許すものの、コンパクトな守備で決定機まで持ち込ませないチェルシー。また、最前線のジャクソンダイレクトプレーや要所で見せるプレス回避から縦に速い攻めでチャンスを作り出す。

23分には自陣低い位置でボールを受けたパーマーと入れ替わる形で右サイドのスペースに飛び出したグストからボックス内にフリーで走り込むジャクソンに決定的な折り返しが供給される。だが、フィニッシュをもたついたジャクソンのシュートはGKエデルソンの見事な飛び出しに阻まれる。

前半半ばから終盤にかけては一進一退の攻防に。互いに遅攻の局面では決定機まで持ち込めないものの、切り替えの局面から際どいシーンを作り合う。

すると42分、アウェイチームの見事なカウンターがさく裂する。自陣ボックス内でのグストのクリアボールに対してデ・ブライネが処理を誤ると、これに反応したジャクソンが巧みなワンタッチパスを右のタッチライン際のパーマーに繋いで一気に背後へスプリント。正確なリターンパスを受け直した後に左を並走するスターリング折り返しを供給。これでボックス内に持ち込んだスターリングはDFウォーカーに一度引っかかったが、こぼれを冷静にゴール右隅へ蹴り込んだ。

前回対戦に続くスターリングの恩返しゴールによって注目のビッグマッチはアウェイチームの1点リードで折り返す。後半も同じメンバーで臨んだが、ハーフタイムの修正と檄によってギアを上げたホームチームが猛攻を仕掛けていく。

立ち上がりにデ・ブライネの際どい直接FKでいきなりゴールに迫ると、直後にはボックス内でルーズボールに反応したウォーカーがスターリングと交錯。PKの可能性もある際どいシーンだったが、VAR介入もノーファウルの判定に。さらに、51分にはデ・ブライネフォーデンの連携で繰り出した高速カウンターから最後はボックス内に走り込んだハーランドダイレクトボレーでフィニッシュに持ち込むが、これは枠を捉え切れない。

後半序盤の守勢を何とか撥ね返したチェルシーは、前半同様に守備一辺倒になることなくパーマー、ジャクソンを起点としたカウンターで
前がかりな相手を引っくり返していく。56分にはそのパーマーのスルーパスで右サイド深くに抜け出したグストの高速クロスにスターリングが飛び込むが、至近距離からのシュートはGKエデルソンのビッグセーブに阻まれる。さらに、こぼれにファーで詰めたチルウェルのシュートもエデルソンにはじき出される。

以降もシティの時間帯が続くと、両ベンチが動く。シティはアルバレスを下げてベルナルド・シウバを、チェルシーは殊勲のスターリングを下げてエンクンクを最前線に投入。これでジャクソンが左にポジションを変えた。

後半半ばを過ぎると、チェルシーが運動量の低下によってなかなかカウンターに出られなくなり、シティが相手陣内でハーフコートゲームを展開。これを受け、ポチェッティーノ監督はパーマー、ジャクソンと前線の選手を下げて今季初出場のチャロバー、カサデイとより守備的な選手の投入で専守防衛の構えを見せる。

押し込みながらもハーランドが幾つかの決定機で仕留め切れずにゴールが遠いグアルディオラのチームだったが、さすがの地力を示してゴールをこじ開ける。83分、波状攻撃からボックス右でウォーカーが放ったシュートのこぼれ球に中央で反応したロドリが左足を一閃。これがゴールカバーに入っていたDFチャロバーにディフレクトしてゴールネットに突き刺さった。

この同点ゴールで一気にスタジアムの空気が変わると、勝ち点1もやむなしというチェルシーに対して、あくまで勝ち点3を狙うシティがさらなる猛攻に打って出る。

後半アディショナルタイムにはパワープレー気味のシティの仕掛けから際どいシーンが続けてあったものの、チェルシーの粘りの守備を最後までこじ開けることはできなかった。

この結果、白熱のビッグマッチは前回対戦に続くドロー決着となった。ホームで敗戦を回避したシティだったが、リーグ戦と公式戦の連勝記録がストップアーセナルに抜かれて3位に転落すると共に、ミッドウィークに行われる延期分のブレントフォード戦を勝利しても自力での首位浮上が不可能となった。

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