電車内で見た高校生のとある行動が漫画化され、X(旧Twitter)で万バズの大きな反響を集めた。この1コマ漫画を描いた秋野ひろ(@16_akino)さんは、コルクラボマンガ専科1.2期生で、「よしもと虫学校」のほか、ユーモアあふれる作品をXに投稿している。

【漫画】本編を読む

この万バズ作品は、秋野さんが通勤時に電車内で見かけた高校生2人組を描いたもので、友達の背中を使ってプリントを整えている学生の姿を見た秋野さんは、「お前ら一生そうであってくれ…!」という温かい気持ちになったのだそう。そこで、この漫画をXに投稿した理由や、創作論について話を聞いた。

■学生同士の“無配慮さ”に、懐かしさと羨ましさを感じた

――漫画を描く際、どのようなアイディアやコンセプトからスタートしますか?

【秋野ひろ】Xで投稿しているエッセイマンガの場合、スマホのメモに溜まっている「最近覚えておこうと思ったことリスト」を眺めながら、マンガにできそうか考えることが多いです。今回の高校生のことも見かけてすぐメモしていました。

――キャラクターの創造において重要視している要素を教えてください。

【秋野ひろ】現実の人物をそのままマンガの中で描くことが多いので、実際にその人を見たときの印象と、マンガでそのキャラクターを読んだときの印象がなるべく一致するように意識しています。

――秋野さんにとって影響を受けた作家や作品はありますか?

【秋野ひろ】羽賀翔一さんの『ケシゴムライフ』に影響を受けていると思います。憧れの気持ちが強いので、どちらかと言うと「影響を受けたい」の方がニュアンス的に近いです。

――万バズとなった「通勤時の電車で見かける高校生2人組」ですが、目撃した際の感想は?

【秋野ひろ】最初に思ったのは、「それ大人同士じゃあんまりできないなぁ」ということでした。当たり前のように背中でプリントを整えていたことに少し驚いたというか…。でも、思い出してみると高校生くらいまでのときって、そういうよい意味での“無配慮さ”があった気がして、懐かしさと羨ましさを感じました。

――Xでは「尊さ」を感じたと呟いていましたが、このケース以外で秋野さんが「尊い」と感じるシチュエーションや対象はありますか?

【秋野ひろ】さきほどお話しした羽賀さんは、高校生の頃に『ケシゴムライフ』読んで以来ファンだったのですが、いま同じマンガ家としてアドバイスをもらえる関係性になっているんだなぁということを再認識しまして…。自分のことながら、僕の羽賀さんに対する憧れの気持ちは「尊い」なと思いました。

画像提供:秋野ひろ(@16_akino)

Xで9.5万いいねのバズとなった「通勤時の電車で見かける高校生2人組」/画像提供:秋野ひろ(@16_akino)