アンドロイドと暮らすことが当たり前となった近未来を舞台に、ある理由から記憶をなくした女性と「失くしがたい記憶」について描いた大家さんの漫画「ソフィー」。まるでSF小説や映画を見ているような気分にさせられる情感豊かな物語は多くの読者を惹きつけ、SNSを中心に話題を集めた。このほど、本作を描いた大家さんに話を聞いた。

【漫画】本編を読む

■「ソフィーの正体が徐々に分かっていくところが本作のミソかなと思います」

これまでホラーやオカルト系の作品を多く描いてきた大家さん。本作のアイデアを着想したきっかけについて、「もともとロボットと人間をテーマにした作品を描くのが好きで、百合要素のある物語が描きたいと思ったのがきっかけでした」と語る。

本作には、アンドロイドが自らの意志で「愛する人」のために命を落とすという切ない展開の本編に加え、「蛇足」と称したおまけが付けられているが、「作中で登場しなかった両親を出したかったのと、ソフィーとエリーの繋がりの深さを描きたかったのでおまけを作成しました」と、その経緯を明かす。

本作に込めた思いについて、大家さんは「ソフィーの正体が徐々に分かっていくところが本作のミソかなと思います。読者が記憶をなくしたエリーと同じ擬似体験ができる作品になったかなと思います」とコメント。それこそが本作の「映画のような読後感」の所以なのかもしれない。

取材協力:大家(@ksyjkysk)

主人公の記憶が消えている理由とは…/画像提供:大家(@ksyjkysk)