4月にスタートするカンテレフジテレビ系“月10ドラマ”は、杉咲花が主演を務める「アンメット ある脳外科医の日記」(毎週月曜夜10:00-10:54)に決定した。杉咲は、本作でフジ系連続ドラマ初主演。また自身初の医師役に挑戦する。

【写真】原作は講談社「モーニング」で連載中の「アンメット-ある脳外科医の日記-」

■“記憶障害の脳外科医”の再生の物語

本作は、“記憶障害の脳外科医”という前代未聞の主人公が、目の前の患者を全力で救い、自分自身も再生していく新たな医療ヒューマンドラマ。

杉咲が演じるのは、ある事故で脳を損傷し、重い後遺症を抱える脳外科医・川内ミヤビ(かわうち・みやび)。過去2年間の記憶がすっぽり抜け落ちているだけでなく、新しい記憶も1日以上留めておくことができないという重い記憶障害を患っている。誰と何を話し、何に喜び、何に悲しんだのか…寝て、翌朝起きたら、すべてがリセットされてしまうのだ。そんな彼女に、いま許されている仕事は、看護師の補助的な仕事だけ。医療行為は一切できない。

「私には今日しかない。今日できることを精一杯やろう」。そう決意したミヤビは、今日の出来事、会話の内容やその時の気持ちに至るまで、自分の毎日を日記に詳細に綴っていく。そして毎朝5時に起き、それらをすべて読み返し、記憶を補う。彼女は常にそうやって、新しい1日を始めていた。「私はまだ医者なのだろうか」という葛藤にはフタをして。そんな中、ミヤビは、変わり者の脳外科医・三瓶友治(さんぺい・ともはる)との出会いをきっかけに、再び脳外科医としての道を歩むことに。悩み・葛藤しながらも、医師として懸命に患者を救っていく。これは、一人の脳外科医<再生>の物語。

■原作者は元脳外科医の子鹿ゆずる

原作は、講談社「モーニング」で連載中の「アンメット-ある脳外科医の日記-」(原作:子鹿ゆずる/漫画:大槻閑人)。原作者・子鹿ゆずるは、元・脳外科医。それゆえ、作中に登場するさまざまな症例や医師たちの生き様がリアリティーをもって描かれており、医療従事者のみならず、各方面から絶賛されている。今回のドラマ化では、そんな原作の魅力を活かし、複雑な脳神経外科の世界と、そこに生きる人々の姿をしっかりと描かれる。

杉咲花コメント

頑張れなくてよくて、立ち止まってよくて、変われなくていい。あなたがあなたという人間と付き合っていくことを諦めなければ、それは美しい姿なのだという本作の根っこにあるメッセージに、心を撫でられるようでした。この物語を大切にお届けしたいです。

■原作・子鹿ゆずるコメント

言葉、記憶、技術…これらは脳の別々の部位が担当していることが解明されています。しかし「心」は何処にあるのか、その正体さえも曖昧なままです。原作では、私自身の経験を踏まえ脳障害の後遺症を正確に描くとともに、それと戦う人たちの心に焦点を当てました。ドラマ化にあたり、制作スタッフの皆様ならびに杉咲花さんはじめ実力派俳優の方々により、原作を超越した見事なドラマに仕上げていただけそうで大変感謝しています。本ドラマが、一般視聴者の方々のみならず、当事者・ご家族の皆様、医療福祉関係者の皆様への応援になれば幸いです。

■漫画・大槻閑人コメント

この度のTVドラマ化、誠にありがとうございます! 実は「アンメット」という作品、企画段階から「ドラマ化するといいなあ」と思い、その願いを込めながら自分なりに工夫してきました。僕自身は医療者ではないのでわからないことも多く、子鹿さんをはじめ、多くの医療・福祉関係者の皆様にご協力いただきました。この場をお借りして感謝申し上げます。物語を絵に、漫画にする作業を通じて、「アンメット」というバトンを良い形で受け渡せているとしたら、これほどうれしいことはありません。

■プロデューサー・米田孝コメント

このドラマを企画し始めた直後、母に脳腫瘍が見つかりました。予後不良の状態でしたが、開きにくかった目がパッチリしてきた、今日は歩いて買い物に行けた、家族が集まるのが楽しみだ、などと些細な希望を見つけては、母は笑っていました。悩みや苦しみの中にあっても、ほんの少しの希望があれば、人はちゃんと今日を明日に繋げて、前を向いて生きていけるんだなと、母は私に感じさせてくれました。

「アンメット」とは直訳すると「満たされない」という意味です。人や社会は光の当たる場所に目を奪われ、その光によってできた影を見過ごしてしまいがち。影の部分で満たされなさを感じる人たちにいかに寄り添い、共生していくか。この原作のテーマに深く共鳴し、おこがましいようですが少しでもその影を希望の光で照らせたら。このドラマにそんな思いを込めています。杉咲花さんとはクランクイン前からたくさんの時間を共有し、どうしたら自分たちの思いを届けられるか、会話を積み重ねてきました。本当に真摯に作品に向き合う姿勢と豊かな発想力に驚かされる日々です。彼女が演じる川内ミヤビが、とても魅力的な主人公になることは間違いありません。人の心を丁寧に描きながら、愉快な登場人物たちやハラハラドキドキの展開で濃いめの味付けを加えて、楽しみながら心温まるエンターテインメントに作り上げていきます!見て下さった方に、少しでも明日を生きる希望を得ていただけることを願っています。

杉咲花がドラマ「アンメット ある脳外科医の日記」で主演/(C)カンテレ