益子京右・東妻純平・松尾汐恩(横浜DeNAベイスターズ)

春季キャンプも中盤を過ぎ、実戦練習へと駒を進めているベイスターズ。各守備位置で競争が続く中、より一層熾烈なアピールが続いているのが“扇の要”のキャッチャーのポジションだ。

 

■松尾汐恩・東妻純平・益子京右の競走

17日のドラゴンズ戦では、昨年のドラフト1位・松尾汐恩が2打数2安打で気を吐くと、5年目の東妻純平はソロホームラン、6年目の益子京右もヒットを放ち負けじと応戦。

18日のマリーンズ戦で先発マスクを被った益子は連日のヒットをマークと、3人ともにバットで結果を残した。

過酷なサバイバルレースの中、益子は「もう意地でも勝っていきますよ。何が何でも。仲良しこよしじゃないんで」と闘志を剥き出しにするが、東妻は「僕は外野にもチャレンジしているので、正直周りを気にしてやるよりも、自分らしくプレイできることを心がけてやっています」と正反対のコメント。

また松尾は「チームの底上げには自分含め若い選手の成長が一番。いい争いができているんじゃないですかね」とキャッチャーらしい視野の広さを感じさせる言葉を残した。

 

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■三浦大輔監督は「もっともっと」

三浦監督も「チーム内で激しい、そしてレベルの高い競争はしていかないといけないですし、いいアピールをしてくれています。もっともっとしていってもらいたいと思います」と3人の争いに満足げ。続けて「もちろん次のクールから(ベテランも)来ますが」と現在奄美で汗を流す主戦級の伊藤光戸柱恭孝の合流を示唆。

しかし「だからといってハッキリと線引をするわけではなく、シーズン始まるまで時間もありますし、シーズン入ってからもうちにいるメンバー全員が戦力ですから。しっかりと準備はしていってもらわないと」と、ベテラン若手を含めた競争を求めた。

昨年は一気にブレイクした山本祐大に続いて、高卒の3人のキャッチャーが頭角を現せば、ベイスターズの底力は確実に増す。その先にあるのはもちろん、98年から遠ざかっている頂点の座だ。

 

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■執筆者プロフィール

萩原孝弘:1971年生まれ。生まれも育ちも横浜の生粋のハマっ子で、大洋が横浜に移転して以来、一貫してホエールズ〜ベイスターズファン。

23年のオフィシャルイヤーブックもライターとして参加した。あくまでもファン目線で、独自のインタビューコラムや記事を各媒体で執筆中。

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■左から東妻純平・益子京右・松尾汐恩

東妻純平(横浜DeNAベイスターズ) 益子京右(横浜DeNAベイスターズ) 松尾汐恩(横浜DeNAベイスターズ)
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