四半期ごとに新しいアニメが放送され、2024年1月からも新作がスタートしているが、そのなかには今期から始まった作品のほかに、2クール目や第2期に突入した作品が多数存在する。1クール目や第1期を観ていない、だからといってこれらの作品を観逃しておくのはもったいない!そこで、いまからでもまだまだ間に合う注目作を紹介したい。

【写真を見る】筋肉は正義!魔法に拳で立ち向かう「マッシュル-MASHLE-」のマッシュ・バーンデッド

■魔王を倒した“その後”の世界を旅するファンタジー「葬送のフリーレン

2023年10月から放送スタートし、現在2クール目に突入しているメガヒット作といえば「葬送のフリーレン」。勇者パーティが魔王を倒した“その後”の世界を舞台に、パーティの魔法使いであり千年以上の時を生きるエルフフリーレン(声:種崎敦美)の新たな旅路を描く“後日譚”ファンタジーだ。原作コミックスは累計1700万部を突破(23年12月時点)し、老若男女を問わず大人気となっている。

1クール目は、共に旅した勇者ヒンメル(声:岡本信彦)の死を受け、なぜ自分が彼の死を悲しんだのかわからないフリーレンが、“人を知る”旅に出るところから始まった。弟子のフェルン(声:市ノ瀬加那)や戦士のシュタルク(声:小林千晃)を仲間に加え、魂の眠る地(オレオール)を目指す物語が紡がれる。

フリーレンと人々のやり取りをコミカルに、時に人の死や残された遺志を継いでいくシリアスなエピソードが丁寧に描かれ、笑いも涙も詰まったエピソードの数々が魅力。人気ユニット、YOASOBIが手掛け、世界観を見事に歌詞に落とし込んだOPテーマ「勇者」も作品のヒットに一役買った。

2クール目は「一級魔法使い試験編」に突入。フリーレンたちの目的地、オレオールへ向かうために必要な一級魔法使いの資格を得るため、フリーレンフェルンが試験に参加する。手練れの魔法使いたちが続々登場するなか、2人は無事に一級魔法使いになれるのか?試験も大詰めに差し掛かり、現在はクライマックスに追いつく絶好のタイミングと言える。1クール目以上にバラエティに富んだ魔法が応酬されるバトルが展開するなど、幻想的なアクションが好きな人、ファンタジーが好きな人は特に観てほしい!

■後宮が舞台の本格的な謎解きミステリー「薬屋のひとりごと

架空の中華風大国を舞台に、恋愛×ミステリー要素満載の物語を紡ぐ後宮謎解きエンタテインメント「薬屋のひとりごと」も2クール目が放送中の作品。本作も原作小説とコミックス2作品のシリーズ累計発行部数が3100万部を突破(1月時点)するなど、爆発的なヒットを見せている。

主人公は薬師として働いていた少女、猫猫(マオマオ/声:悠木碧)。ある日、彼女は薬草採取の最中に人さらいに遭い、後宮に下女として売られてしまう。そこで働くなか、皇子が衰弱する謎の事件を解決したことをきっかけに、宦官の美青年、壬氏(ジンシ/声:大塚剛央)に薬師としての能力を見抜かれ、帝の妃の一人、玉葉妃(ギョクヨウヒ/声:種崎敦美)の侍女に任命されてしまう。以来、壬氏のもと、後宮で起きる様々な事件を調査していく、というのが大筋だ。

薬と毒に対する興味と好奇心が強く、知識も豊富な猫猫。色恋には興味がなく、常に一歩引いたところから俯瞰し、事件を解決に導く姿とそのキャラクター性が、特に若年層の女性に刺さると話題。彼女の推理力と薬学の知識が冴えわたるミステリーものとしても秀逸ながら、壬氏との恋愛要素も少しずつ加わり、物語はどんどん盛り上がっていく。2クール目には1クール目以上の事件が猫猫と壬氏を待ち受けており、2人の関係性の進展にも期待が高まっている。1話観ればもう1話、さらにもう1話…と、どんどん次のエピソードが観たくなるので、一気見作品としてもオススメだ。

■VRゲームの世界で冒険と大迫力のバトルが展開される「シャングリラ・フロンティア

意識を完全に仮想世界に没入させるVRゲームでの冒険を描きヒットしているのが「シャングリラ・フロンティア」、通称「シャンフロ」だ。物語の舞台は、フルダイブ型VRゲームが普及した近未来。クソゲーをこよなく愛するゲーマーで、ゲーム内では「サンラク」をキャラ名にしている陽務楽郎(声:内田雄馬)が、クソゲーとは対極の存在である神ゲーシャングリラ・フロンティア」をプレイする姿が描かれる。

サンラクが数々のクソゲーで培ったプレイヤースキルと知識をシャンフロの世界で存分に発揮する、誰にも真似できないプレイに憧れる!2クール目ではそんなサンラクと仲間…いや、悪友たちが、ゲーム内の最強のボスキャラの一角、墓守のウェザエモン(声:速水奨)に挑む姿も描かれ、大迫力のバトルシーンが大勢の視聴者を興奮させていた。

■魔法に筋肉で立ち向かうマッチョな少年の活躍を描く「マッシュル-MASHLE-

週刊少年ジャンプ」発の人気漫画をアニメ化した「マッシュル-MASHLE-」。2023年4~7月に放送された第1期に続き、1月からは第2期「神覚者候補選抜試験編」が放送中だ。魔法の存在が絶対の世界、魔法界。主人公の少年、マッシュ・バーンデッド(声:小林千晃)は魔法が使えない魔法不全者だが、日々筋トレを続けてきた結果、圧倒的な筋力とパワーを獲得していた。1クール目では彼がひょんなことから名門魔法学校へ入学することになり、エリートの証である「神覚者」の称号獲得を目指す物語が描かれた。2クール目はマッシュが「神覚者候補」になるため、選抜試験に挑む物語となっている。

本作最大の見どころといえば、鍛え上げられた鋼の肉体を持つマッシュの無双っぷりで、次々と立ちはだかる敵の魔法使いやその強力な魔法を物理的に凌駕し、殴り倒していく姿がとてつもなく清々しい。また、Creepy Nutsによる第2期OPテーマ「Bling-Bang-Bang-Born」も一度聴けば病みつきになってしまうこと間違いなしだ。

このほか、2クール目や第2期が放送中の作品では、「アンデッドアンラック」や「僕の心のヤバイやつ」といったタイトルも人気。どれもスルーしておくのはもったいない作品ばかりなので、ぜひ一度チェックしてみてほしい。

文/リワークス(加藤雄斗)

種崎敦美の「崎」は「たつさき」が正式表記

「薬屋のひとりごと」など、2クール目や第2期が放送中の注目アニメを紹介!/[c]日向夏・イマジカインフォス/「薬屋のひとりごと」製作委員会