東京の銀座メゾンエルメス フォーラムにて、“アートにおけるエコロジーの実践を問う”展覧会シリーズの第2弾企画として、4名のアーティストによるグループ展が開催中。2024年5月31日(金)まで。


地球規模で急速に進行している自然環境や生態系の課題に対して、アートを通じて何ができるかを問いかける「エコロジー:循環をめぐるダイアローグ」。アーティスト・崔在銀(チェ・ジェウン)の個展 ダイアローグ1「新たな生」(2023年10月14日(土)~2024年1月28日(日))に続き、グループ展となるダイアローグ2「つかの間の停泊者」が現在開催されている。本展は、現代アートというプラットフォームの中で生成される“自然と人間のエネルギー”の循環や対話の可能性について、4名のアーティストらが考察する試みとなっている。

ニコラ・フロックは、世界各地の海や河川において、水面下の景観と生息環境、生態系を撮影することによって、時の流れや消失、再生が果たす本質的な役割を問い続ける。ケイト・ニュービーは、ささやかな日常の集積や風土を含みながら、まるで増殖するかのように空間を占拠する陶磁器作品によって、観る者の身体に親密な触覚をもたらす。

鉱石や水などの物質の状態変化から、相関する時間軸を浮かび上がらせる保良雄(やすら・たけし)は、太古の時間と都市の地政学を持ち込むことによってエコロジー思想に批判を込めたアプローチを展開。ラファエル・ザルカは、建築やアートの生態系を拡張し、幾何学的なパブリックアート作品に潜在する動きのダイナミズムが、スケートボーダーによって可視化されるさまを写真に納めたシリーズを発表する。

Raphaël Zarka『Cycloid Ramp』(2016-2018年) Photo: Maxime Verret

なお本展は、東京・六本木の森美術館で現在開催中の「私たちのエコロジー:地球という惑星を生きるために」展(〜2024年3月31日(日))の関連企画として実施されるもの。(※1)

アートとエコロジーの対話から、エネルギーの循環や共鳴、そして未来への希望を感じとってみたい。

(※1)参考記事:Numero.jp「私たちの地球について考える展覧会 @森美術館を鎌田安里紗がレビュー」

展示風景より。Kate Newby ©Nacasa & Partners Inc. / Courtesy of Foundation d‘‘enteprise Hermès.

※掲載情報は2月20日時点のものです。
開館日や時間など最新情報は公式サイトをチェックしてください。

エコロジー:循環をめぐるダイアローグ
ダイアローグ2 「つかの間の停泊者」
ニコラ・フロック、ケイト・ニュービー、保良雄、ラファエル・ザルカ
会期/2024年2月16日(金)〜5月31日(金)
会場/銀座メゾンエルメス フォーラム
住所東京都中央区銀座5-4-1 8・9F
料金/無料
時間/11:00〜19:00(入場は18:30まで)
休館/不定休
※休館日は、エルメス銀座店の営業に準ずる。開館日時は予告なしに変更の可能性あり
TEL/03-3569-3300
URL/www.hermes.com/jp/ja/content/maison-ginza/forum/240216/

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