株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)が運営する総合転職情報サイト『マイナビ転職』(https://tenshoku.mynavi.jp/)は、正社員800名を対象に行った「正社員の賃金不満と副業の意識調査」の結果を発表しました。本調査では、収入実態や生活不安、副業の実態と課題などが明らかになりました。

  • 現在の生活に金銭的な不安を感じている人は65.5%。年収に満足している人は27.5%に留まり、実質賃金が減少するなか、生活に金銭的な不安を抱える人が多い【図1、2】

  • 理想の年収の中央値は550万円。実際の年収の中央値は400万円で約半数が400万円未満。理想と現実のギャップは150万円と大きく乖離が生まれる結果に【図3、4】

  • 副業の月収平均は5.7万円。副業年収が1万円に満たない人も6割にのぼり、副業が生活の足しになっている層は限定的【図5、6、7】

【調査概要】

現在の生活に金銭的な不安を感じている人は65.5%。また、現在の年収に満足している人は27.5%で満足していない人(48.4%)を大きく下回る結果となった。先の見えない物価高や社会保険料の値上げなど実質賃金の減少のなか、生活に金銭的な不安を抱える人が多いことがわかる。【図1、2】

【図1】

【図2】

理想の年収を聞いたところ、中央値※は550万円となった。また、現在の年収の中央値は400万円で、「400万円未満」という回答が48.4%と約半数だった。理想と現実のギャップは150万円と大きな乖離があることがわかる。年代別で見ると、20代の年収の中央値は300万円台前半となり、50代では400万円と最も高くなった。【図3、4】

※中央値とは数値を大きさ順に並べたとき、順番のちょうど真ん中になる値です。平均値とは異なり、極端な数値の影響を受けない特徴がある。

【図3】

【図4】

年収アップに効果的と感じている手段で最も多かったのは「副業」で23.4%。年代別にみると40代が27.0%で最も高く、20代が17.0%と最も低かった。20代では「転職すること」と「社内で成果を出すこと」が20.5%で最多となった。社会人生活をスタートさせてから間もない20代は社外で副業をするよりも、まずは自社内で成果を出しスキルを付けて転職をするといった行動が効果的と考えているようだ。

理想の副業月収は平均月収10.5万円だったが実際の副業月収は平均5.7万円と、年収同様、理想と現実でギャップが生まれる結果となった。また、副業の年収が1万円に満たない人も59.2%と6割にのぼる。副業をして感じた変化については「生活の時間に余裕がなくなった」と「やりがいを感じている」が14.5%で最多となった一方、「思うような収入を得られていない(12.8%)」といった収入に関する課題も挙がった。【図5、6、7】

【図5】

【図6】

【図7】

【総評】

今回の調査では、物価高や社会保険料の値上げなど実質賃金が低下しているなかで、金銭的な不安を抱える人が少なくない状況がうかがえました。そんななか、企業側の就業規則変更で容認化が進み、副業がより身近になったことを背景に、収入補填策として副業にトライする社員も出てきています。

ただし、調査結果にもあったとおり、一定額の収入を得られる人はごく一部です。副業をすることは本業以外の時間も労働に充てることにつながるため、「生活の時間に余裕がなくなった」など、プライベートな時間を労働時間がひっ迫する傾向があることも見逃せません。今後も、生産年齢人口の減少などを背景に多くの業種・職種で人手不足は加速していくと予測されます。そのなかで働き手の就業先・転職先選択の基準として「給料」の重視度合いが上がっていくことも予測されます。企業も原材料費や経費高騰により苦しい部分もありますが、副業容認により社外での収入補填を認めるだけでなく、雇用者が安心して生活できる給料を支払うことが求められています。  『マイナビ転職』編集長/エバンジェリスト 瀧川さおり

【調査概要】「正社員の賃金不満と副業の意識調査」

○調査期間/2023年12月16日(土)~12月18日(月)

○調査方法/WEB調査を実施

○調査対象/20~59歳の会社員(正社員

○有効回答数/800名(副業経験者400名・未経験者400名)

※調査結果は、端数四捨五入の都合により合計が100%にならない場合があります。

※調査結果の詳細はこちら

https://tenshoku.mynavi.jp/knowhow/careertrend/17)からご確認いただけます。

上記のほか、未婚・子育て世帯別の年収差、賃金が見合わない理由、副業の実施内容なども調査しています。

配信元企業:株式会社マイナビ

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