プレミアリーグのクラブは、シーズンを通じてホームとアウェーで戦い、自らの価値を示そうとしのぎを削っている。しかし、競わされるのはピッチの中に限った話ではない。イギリスのチケット販売サイト『Ticketgum.com』は、プレミアリーグの20クラブの“Posh(ポッシュ)さ”、つまり“上流階級度”をランキングにして発表。この順位は、ホームスタジアムがある自治体の家の価格の中央値、年収の中央値、人口10万人当たりの私立学校の数、人口10万人当たりの『Waitrose』と『M&S』(ともに高級スーパー)の数を基に算出されている。まずは11位から20位を見てみよう。

[写真]=Getty Images
 

◆■11位:ウェストハム Poshスコア4.47


 
 ボトムハーフで最も高い11位になったのは、ロンドン東部に位置するウェストハムだ。不動産価格の高さが世界屈指であるロンドンに本拠地を構えているだけあり、近辺の住宅価格の中央値は43万5000ポンド(約8030万円)とボトムハーフではダントツ。年収の中央値も上から6番目だが、『Waitrose』と『M&S』と私立学校の少なさに足を引っ張られた。特に私立学校は10万人当たり0.29校と20クラブの中で最も少なかった。 
 

◆■12位タイ:マンチェスター・シティマンチェスター・ユナイテッド Poshスコア3.74


 
 今やロンドンに次ぐイギリス第二の都市との意見も多いマンチェスターを本拠地とするシティとユナイテッドが12位にランクイン。今回の指標では、自治体が同じマンチェスターということで、全ての数字が同じになっている。家の価格はロンドンとその近郊ほど高くないが、それに次ぐものとなっており、高級スーパーや私立学校の数も真ん中くらいだが、下から4番目の年収が足を引っ張った。 
 

◆■14位タイ:シェフィールド・ユナイテッド&ルートン・タウン Poshスコア3.42


 
 直線距離にして180kmほど離れているシェフィールド・ユナイテッドとルートンだが、「Poshスコア」では並んで同率14位となった。シェフィールドを本拠地とする“ブレーズ”(クラブの愛称)は、年収が11位、人口10万人当たりの高級スーパーの数が12位とトップハーフに肉薄するも、私立学校の数がワースト3位でスコアが伸びず。一方、ロンドン近郊のルートンは住宅価格で10位とトップハーフ入りも、他3つの指標が15位となり、この順位に留まった。 
 

◆■16位:アストン・ヴィラ Poshスコア2.89


 
 産業革命で発展し、長らくイングランド第二の都市として名を馳せてきたバーミンガムを本拠地とするアストン・ヴィラだが、“ポッシュさ”では16位となった。大都市ながらいずれの指標もボトムハーフで、特に年収はノッティンガム・フォレスト、ウルヴァーハンプトンに次いでワースト3位。「Poshスコア」も14位の2チームと0.5以上の差がついた。
 

◆■17位タイ:エヴァートンリヴァプール Poshスコア2.84


 
 17位に並んでランクインしたのはエヴァートンリヴァプール。こちらもマンチェスターと同じく、自治体は同じなので、数値も全く同じになっている。人口10万人当たりの高級スーパーの数では1.38軒で7位と健闘したが、住宅価格、年収、私立学校の数はいずれも下から数えた方が早く、住宅価格は16万1000ポンド(約2980万円)でバーンリーに次ぐ低さ、私立学校0.79校も下から4番目だった。 
 

◆■19位:ウルヴァーハンプトン Poshスコア1.90


 
 下から2番目となったのは、ウェスト・ミッドランズ州に位置するウルヴズだ。人口約26万人のウルヴァーハンプトンの街の中心には『M&S』が一軒あるが、『Waitrose』はないため、人口10万人当たりの数ワースト2位の0.43と低くなってしまい、年収も下から2番目。最も健闘した私立学校の数も12番目で、「Poshスコア」は1点台となった。 
 

◆■20位:ノッティンガム・フォレスト Poshスコア1.58


 
 最下位はノッティンガム・フォレスト。ホームタウンのノッティンガムは人口30万人ほどの小さな街で、年収の中央値が2万3,377ポンド(約432万円)と20クラブでワーストだった。その他の指標でも下から数えた方が早く、“Poshスコア”は10点満点中わずか1.58。しかし、彼らの本拠地“ザ・シティ・グラウンド”は熱狂的な雰囲気で知られており、ファンたちも“ポッシュさ”など不必要だと思っているはずだ。 

(記事/Footmedia)

プレミアリーグにおける“階級クラブ”ランキング [写真]=Getty Images