AFCチャンピオンズリーグノックアウトステージラウンド16第2戦が20日に行われ、川崎フロンターレはホームに中国の山東泰山を迎え、2-4で敗戦。第1戦のアウェーゲームで3-2と勝利したアドバンテージを生かせず、2戦合計5-6で敗退となった。

 試合後、左インサイドハーフで先発した今季新加入の山本悠樹は、「単純にすごく悔しい」と唇を噛むと、「トーナメントまで(ACLを)僕は戦っていないので。ここまで在籍していた選手たちがすごく踏ん張って、勝ち取ってここまできたので、力になれなかったのはすごく悔しい」と、シーズンをまたぐ形でのACLに途中から参加した中で、決勝トーナメント1回戦で敗れた悔しさを口にした。

 展開としてはチームとしてミスも絡む形で2点を与える序盤となったが、「ホームなので、ちゃんと1点ずつ返せば全然いけるという感触があった」と話し、「僕個人としてはそこまで焦ることなくゲームは進められた」と、時間の経過とともにチャンスメイクなどを増やしていった自身のプレーを振り返る。

 川崎の左サイドはマルシーニョと、山本と同じく新加入の三浦颯太が攻撃力を持つ縦関係を形成したが、そのストロングをどう生かしていくかについては、「マルちゃんがやりたいことも颯太がやりたいことも、一緒にやっていると伝わってくるので、2人の良さを生かしながらいい形でサポート」していくとのことで、左サイドの組み立て以外にも、効果的な前線へのパスなどで攻撃のタクトをふるった。

 ビハインドから一時は同点にした川崎F。しかし終盤はロングボールを中心にした山東に押し込まれ、最後まで守り切ることはできなかった。山本は試合運びについて、「ちょっと守りに入ってしまうような姿勢はあったかなと思います」として、2戦合計のリードを得たタイミングで、「もう一つ、二つ取りに行けるような迫力だったりとか、全体の押し上げる力とか、そういうところはもう少し改善が必要」と振り返る通り、試合を決めきれずに敗退となった。

 川崎Fは2024-25シーズンのAFCチャンピオンズリーグエリート出場権を獲得しており、夏以降にアジア王者を目指す戦いを再びスタートさせる。山本は「こういう相手がいるというのを、それでも自分たちの技術で上回っていかないといけないと思いますし、それがフロンターレなのかなと思うので、こういう相手でもちゃんと技術を発揮できるようにするのは、日ごろの積み重ねだと思うので、また1からやっていけたら」と、まずは週末に開幕する明治安田J1リーグから、高めていくと続けている。

84分までプレーした山本 悠樹 [写真]=金田慎平