上野駅から徒歩2分のビルの地下で、「スナック まきぱん(27)」を経営しているまきぱん(28歳)と申します。人生をお酒にコミットするべく、新卒入社した大手企業を退職し、脱サラ起業して自分の店を持ちました。365日飲酒している生粋の酒好きが、夜の世界だったり、時に昼の世界に思うことをつらつらと綴っていきます。

さて、外国人観光客向けのスナックツアーが盛況だったり、『スナックバス江』のアニメが放送開始されたり、昨今各方面から改めてスナックに脚光が当たりつつあります。当店も若者が集うスナックとしてTV取材されていることからも、スナック業界自体に「顧客層の変化」が訪れていることがうかがえます。

◆1)アットホームになれない人

スナックと、キャバクラやクラブを比較する際、主に接客スタイルや客単価が違うポイントとして挙げられますが、女性のお客様への敷居の低さもその1つ。もちろん、例えばキャバクラにも女性客はいるでしょうが、ほとんどの場合、男性と同伴のはず。料金も安く、女性客だけでも来店しやすく、初対面の他のお客様とでもアットホームになれるのが、スナックの強みなのです。

場に華を添えてくれる女性客は、基本的には歓迎される存在。ですが、なかには「それはちょっと……」と思われてしまう場合もあります。今回は、他のお客様から、そしてママからも嫌われないように、「女性がスナックで避けるべき行動4選」をお届けします。

まず初めに、これは性別問わず全てのお客様に共通することですが、「アットホームになれない人」です。スナックは見知らぬ人同士がコミュニケーションをとって1つの空間を作っていく場。それなのに、しら〜っと、一人でずっとスマホで漫画を読んでいるような人は場の空気を乱します。そこまで極端じゃなくても、若いイケメンとは和気あいあいとするのに、そうでない方には冷たく接したり、自分が会話の中心になっていないと不機嫌になるような方は、歓迎されません。

◆2)勝手にカウンターに入る人

それとは反対に、あまりにも私たち店側に距離を詰めすぎてきて、「勝手にカウンターに入る人」も困りものです。関係性ができていて、こちらからお願いする時はありがたいのですが、初対面にもかかわらず、「カウンターの中に入って手伝うよ」とおっしゃる女性、一定数いらっしゃいます。アットホーム、敷居の低さが売りではありますが、あくまでカウンター内は従業員の場所。

想像してみてください。レストランに行って、勝手に銀色のスイングドアを突破して厨房に侵入しますか? 盛り上げてくれて手伝ってくれること自体は、お店からしたら有難いことですが、頼まれるまでは、あくまで客席側にいましょう。

◆3)他のお客様を煽りすぎる人

お店側に立ってしまうという点で類似したことに、「他のお客様を煽りすぎる人」が挙げられます。お店からしても、場の雰囲気を盛り上げるために、シャンパンテキーラなどを注文してもらえるのは嬉しいこと。私たち店側の役に立っているという意識で、盛り上げて、煽ってくださる女性のお客様も多く、実際に有難い時も多いのですが、「それは流石にやりすぎ!」と思う時もしばしば。

店側はお客様が楽しんでくれるのは何よりだし、その日の売上が上がることも嬉しい。ですが同時に、「会計高くなりすぎてないかな……?」「煽られて不快に思ってないかな……?」と心配もしています。さじ加減はママが判断するので、ストップをかけられたら素直に従いましょう。

◆4)ガードが緩すぎる人

最後は、ガードが緩すぎる人」です。大人の男女の社交場であるスナック。お酒の勢いもあって、時には店内でいちゃいちゃしたり、そのまま一緒に帰るなんてこともあるでしょう。当店でも何組もカップルが生まれ、中には入籍した男女もいて、自由恋愛自体は推奨派です。……ですが、中には本気の関係を築くことなく、色々な人と一夜限りの関係を繰り返す女性もいます。そうすると、サークルクラッシャー同様、弄ばれた男性は店に来づらくなり、結果としてママに歓迎されない女性客に認定されていってしまうのです。

=====

スナック文化が再び注目されるなか、華を添えてくれる女性のお客様は、お店から重宝されるはず。アットホームな雰囲気を大切にしつつも、スマートな振る舞いで、今宵も楽しいスナックライフを!

<TEXT/まきぱん>

【まきぱん】
上野にてスナックを経営する27歳。大好きなお酒にコミットするべく鉄道会社を退職し、ほぼ未経験の世界へ転身。TOEIC910取得。趣味は海外一人旅。Twitter、Instagramなど:lit.link

まきぱん