春季キャンプでトレーニングに励んできた千賀。彼の離脱不安に地元メディアも冷静ではいられない。(C)Getty Images

 新シーズンの開幕に向け、気になるニュースが舞い込んだ。

 現地時間2月20日メッツカルロス・メンドーサ監督は、千賀滉大が同日の投球練習後に右腕の疲労感を訴えていたと告白。「それほど心配しなくてもよさそうだ」と長期離脱の可能性を否定しつつも、「(MRI検査を受けるかは)今後の状況次第。時間が遅かったから、もっと情報が必要だ」と語った。

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 メッツの今季開幕投手という重役が有力視される日本人の右腕に関する不穏なニュースに、地元メディアも冷静ではいられない様子だ。

 ニューヨークの日刊紙『New York Post』は「メッツは春季キャンプの時点でセンガが腕の不安を抱えた」と銘打った記事を掲載。メッツの先発ローテーションにおける千賀の重要度を記しつつ、「ある程度の先発投手は揃っているが、疑問符だらけの投手陣にあって、誰かがセンガの代役を務めるのは難しいだろう」と厳しい見解を示している。

 また、ニュージャージー州に拠点を置くニュースサイト『NJ.com』も千賀の故障懸念に関して報道。「センガに関する『様子見』がメッツにとって何を意味するか」と銘打った記事内で、やはりチームにおける31歳の日本人右腕の重要性を訴えている。

「健康であれば、センガはチームで一番の先発投手だ。ルーキーイヤーだった昨シーズンも29試合に登板し、12勝7敗、防御率2.98の好成績を記録。オールスターにノミネートされ、リーグサイ・ヤング賞争いで票も獲得した。今季のメッツにはローテーションの厚みこそあるが、センガの代役を担える先発投手がいるわけではない」

 地元メディアからの信頼も厚い千賀。彼が長期離脱を避けられるかどうかは、捲土重来を期する名門の成否を左右するとも言えるだけに、慎重な判断が求められそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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