2024明治安田J1リーグ第1節が23日に行われ、サンフレッチェ広島浦和レッズが対戦した。

 広島の新スタジアム『エディオンピースウイング広島』を舞台に、新シーズンの幕が上がった。ミヒャエル・スキッベ体制3年目、土台を積み重ねて頂を目指す広島は、昨シーズンとほぼ同じ布陣の中に、新戦力の大橋祐紀がスターティングイレブンに加わった。一方、ペア・マティアス・ヘグモ新監督の招へい、および大型補強の敢行でオフシーズンを賑わせた浦和では3人の新戦力が先発入り。ローマから加入した注目のオラ・ソルバッケンは、残念ながらコンディションの問題により欠場となった。

 試合序盤から強度の高い攻防が繰り広げられ、両者がゴールに迫る場面を作り出すものの、得点は生まれないまま時間が過ぎていく。スコアレスで折り返すかに思われたが、前半終盤に広島が先制に成功する。敵陣ファイナルサードでボールを奪い返し、川村拓夢が左足で低く鋭いミドルシュートを放つ。これは相手GK西川周作に止められたものの、大橋がこぼれ球を押し込み、記念すべき『Eピース』での第1号を記録した。

 1点リードで折り返した広島は、後半もアクセル全開で浦和を追い詰めていく。53分、高い位置でボールを奪った流れで大橋が倒されてPKを獲得。ピエロス・ソティリウがキッカーを務め、ゴール左上を狙ったものの、枠を捉えられなかった。

 しかしその直後、広島がリードを広げる。加藤陸次樹が左サイドの深い位置から右足でインスイングのボールを供給。うまく相手DFの前に体を入れた大橋が頭で合わせ、ゴール右下へと流し込んだ。

 広島のプレスに押されて思うように前進できない浦和のヘグモ監督は、2点を取り返すべく次々に攻撃的カードを投入。少しずつ敵陣での時間を増やすなか、右サイドで違いを生み出していた前田直輝が78分、カットインからゴールに向かうクロスを供給。ゴール前の興梠慎三が合わせてヘディングシュートを放ったものの、惜しくも枠の上に外れた。

 浦和は後半アディショナルタイム6分、右コーナーキックに岩尾憲が頭で合わせたものの、クロスバーに嫌われて得点には至らず。2点を守り切った広島が白星スタートに成功した。次節、広島は3月2日に敵地でFC東京、浦和は同3日にホームで東京ヴェルディと対戦する。

【スコア】
サンフレッチェ広島 2-0 浦和レッズ

【得点者】
1-0 45分 大橋祐紀(広島)
2-0 55分 大橋祐紀(広島)

スターティングメンバー
▼広島(3-4-2-1)
大迫敬介;塩谷司、荒木隼人、佐々木翔;中野就斗、満田誠、川村拓夢(90+2分 山﨑大地)、東俊希;加藤陸次樹(82分 松本泰志)、大橋祐紀;ピエロス・ソティリウ(73分 ドウグラス・ヴィエイラ

▼浦和(4-3-3)
西川周作;酒井宏樹アレクサンダー・ショルツ、マリウス・ホイブラーテン、渡邊凌磨(76分 大畑歩夢);伊藤敦(67分 岩尾憲)、サムエルグスタフソン、小泉佳穂;松尾佑介(82分 中島翔哉)、チアゴ・サンタナ(76分 興梠慎三)、関根貴大(67分 前田直輝)

デビュー戦で2得点&PK獲得と躍動した大橋祐紀 [写真]=清原茂樹