申し込みの大半が若い世代の免許合宿は、運転免許の取得だけでなく男女の出会い場という側面もある。実際、そこで仲良くなって交際に発展したという話は多いが、一方でよく聞くのはその場限りで関係を持ってしまうケース。

 大手ゼネコンに勤める池田信宏さん(仮名・36歳)が大学2年の7~8月に参加した某自動車教習所の免許合宿は、「一言でいえば、下半身の風紀が乱れまくってました(笑)」と振り返る。

◆免許合宿中は参加者同士で毎晩合コン

「朝から夕方まで学科や技能教習がびっしり入ってましたが、夜はみんなでワイワイ騒いで楽しかったですね」

 泊まっていたのは教習所の寮ではなく近くにあるホテル。そこには常時15名前後の男女が宿泊しており、夜は近所のカラオケボックスか誰かの部屋に集まって飲むのが恒例になっていたそうだ。

「参加は自由でしたけど、毎日7~8人は集まってましたね。私もその日の気分や体調によって参加したりしなかったりでしたけど、当時の女性メンバーには肉食系というか積極的な子がやけに多かったですね。いい雰囲気になってるなと思ったら途中で2人で部屋に戻ってそのまま……なんてことが当たり前のようにあったんです

 しかし、池田さんはこの時点での女性経験はなし。高校は男子校、大学に入ってからも告白してはフラれるなど女性には縁がなかったそうだ。

「女友達は何人かいましたけど、恋愛となるとハードルが高くて。免許合宿に参加した時点では20歳だったんですけど、未経験のまま10代を終えてしまったことに内心焦りまくっていました。だから、ひょっとしたらいい出会いがあるかもと下心を抱いて免許合宿を申し込んだことは否定しません。だから、予想以上の光景が繰り広げられていることに心の中で感動していました」

◆ギャル系女子が急接近してきて…

 ただ、話が盛り上がってもそれ以上の関係に踏み出せず、気がつけば免許合宿も終盤に突入。そんなある夜、待ちに待ったチャンスが到来する。なんと女性のほうから積極的にアプローチをかけてくれたのだ。

 同じホテルに泊まっていた参加者の男女5人で近くのカラオケボックスで飲んだ際、専門学生だった当時20歳のギャル系女性が身体を密着させて「ねえ、後で部屋に行ってもいい?」と一言。ホテルに戻ってしばらくすると、約束通り彼女が池田さんの部屋に来たそうだ。

「ギャルっぽい子は少し苦手だったんですけど、この状況になったら関係ないですよね。いつそういう機会が訪れても大丈夫なように財布に忍ばせておいたブツを使う日がついに来たんだって。でも、この時が初めてとは恥ずかしくて言い出せず、それを悟られないようにしないとってプレッシャーもありました(苦笑)」

 それでも相手がベッドの上でも積極的だったこともあり、なんとか無事に終えられたそうだ。だが、彼女と関係を持ったのはこの一度きり。数日後にはホテル内で別の教習生と腕組みして歩いている姿を目撃してしまう。さらに卒業検定の前夜にはこの男性とは別の教習生の部屋から出てくる場面に遭遇してしまったのだ。

◆連絡が途絶えた今でも「感謝している」

「彼女に『○○(※その部屋の男子教習生)と一緒にいたの?』と話すと、『別に付き合ってないんだからいいじゃん。気にしちゃダメだって』となぜか諭すように言われました。そのうえで『信くん(※池田さん)は優しいからきっとすぐ彼女できるよ』って。ただ、そんな風に上から目線で言われても腹が立ったりはせず、そんなもんかと納得してしまい、咄嗟に『ありがとう。頑張るよ』って感謝の言葉を述べてました」

 その後も会えば普通に話をしたそうで卒業検定を終え、地元に帰る際には連絡先を交換。しばらくはメールのやりとりを続けていたそうだが、やがてそれも途絶えて連絡が取れなくなった。

「後にも先にも彼女みたいな子は周りにいなかったため、とにかく衝撃でしたね。見方によっちゃ自分が遊ばれた側になるかもしれませんけど、おかげで“貴重な体験”ができたのは事実ですから。感謝こそすれど恨みなんてありませんよ(笑)

 彼にとっては免許合宿は、いろんな意味で忘れられない思い出になったようだ。

<TEXT/トシタカマサ>

【トシタカマサ】
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。

―[教習所の思い出]―


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