作品の中に描かれる動物の姿は、時に写真や動画よりも雄弁にその暮らしの一端を垣間見せてくれる。「今日のぽよるし」シリーズ(既刊2巻)や「るしこの子育て日記」シリーズ(第3巻は2023年12月4日発売)など、家族の日々をコミックエッセイに描く漫画家のるしこ(@39baby_com)さんも、漫画の中でオスのメインクーン「テオ」がやってきてからの生活の変化をたびたび描いている。

【漫画】るしこさんの猫と家族のコミックエッセイを読む

■生活を確かに変えていく飼い猫の様子にほっこり

2022年12月にX上で3.9万件を超えるいいねが寄せられたコミックエッセイ「君じゃない」では、小さい息子とのほのぼのとした一幕を切り取っている。遊びの中ですねてしまった我が子をあやそうと「おいで!」と声をかけたるしこさん。しかし、その声に誘われ膝の上に飛び乗ってきたのは息子ではなくテオだった……というエピソードで、読者から「ドヤ顔かわいい」「まるで次男坊的なアクション」と反響を呼んだ。

同じく2022年に投稿されたエピソード「家に馴染んできました」では、テオが加わったことでのるしこさんのある変化を取り上げる。原稿執筆のために椅子に座ってデスクに向かうため猫背気味だったるしこさんだが、テオはるしこさんと背もたれの間の狭い空間に体を滑り込ませるのが好きで、猫の体を潰さないようにるしこさんは背筋を伸ばして座らざるをえなくなったと、「にゃんこあるある」と共感を集めた作品だ。

家にやってきた当初から、「一番じゃれるのも甘えるのもわたしでした。ママ認定なのか、もしくは兄弟猫と思われている可能性もあります」と当時のテオについて話す、るしこさん。

さな子どもとも仲良く過ごしているそうで、「特に片方がテンション上がるともう片方も上がって暴れ出すので、部屋がもう、3歳児が2人になったような散らかり具合でした(苦笑)」と、大変ながらも微笑ましい日常を振り返る。

2023年の作品では、一人遊びの最中に寄ってきたテオとちょっとだけじゃれて、お互い自分の世界に戻ったり、家族で蚊の退治中にテオが真似して捕まえるお手柄が描かれたりと、成長とともすっかり一家に溶け込んだテオ。るしこさんに、時間の経過とともに生まれた変化を訊いた。

「最近のテオですが、息子と付かず離れずのいい距離感で過ごしております。起きている息子には作品に描いたように挨拶したり、手に持ってるものを嗅ぎに行ったり程度ですが、息子が寝るとピッタリくっ付いて一緒に寝たりしています。

また、ここまでずっとママのお膝至上主義であったテオですが、わたしの妊娠週数が進むにつれてお腹が出てきて、膝の上でくつろぐのが難しくなりました。それに伴って、それまで乗ることは稀であったパパのお膝にも頻繁に乗るようになりました。3月以降、赤ちゃんとの対面もドキドキです」

取材協力:るしこ(@39baby_com)

3歳児が増える!?小さな子どものいる家に猫がやってきたら生活は大きく変わる/るしこ(@39baby_com)