恋愛・婚活コンサルタントの菊乃です。


これまで「変わりたい」「結婚したい」と相談に来られた1000人以上の方々のうち、4割ぐらいが「一度もお付き合い経験がない女性」。そして筆者自身も20代まで、化粧もせず髪もボサボサの“完全なる非モテ”でした。一念発起して自分を変え、皆さんの“もったいないところ”をアドバイスしてきた経験から、恋愛・婚活に役立つリアルな情報をお届けします。


◆「年齢より若く見えます」という痛すぎる自己紹介
年齢が上がれば婚活は厳しくなります。未婚の方は多いのですが、男性も女性もメタ認知がバグっている方が増えるのです。


30代のプロフィールでは見かけないのですが、40代を超えるとプロフィールに「年齢より若くみられることが多いです」「実年齢を言うと驚かれます」と書く人がちらほら現れます。



写真はイメージです(以下同じ)



美紀子さん(仮名・45歳/事務職)もそんなお一人でした。婚活歴は4年目。会いたい男性が一人もいないとか。


ツヤツヤでキレイな髪でオシャレはお好きなのでしょう。運動は好きで、趣味はゴルフだそうです。太っているわけではなく、二の腕もほっそりしていらっしゃいます。ただ、全体の肉付きや首のたるみなど、どう見ても年相応なのです。


◆まともな相手はこの一文があるだけで避ける
人によっては「40代にしてはキレイな方」と感じる方もいるかもしれません。白髪染めをしている方は分かるはずですが、パサつきやうねりのない髪を維持するのはお金と手間がかかる。美紀子さんの年齢で、キレイな髪を維持しているのは立派だとは思います。


とはいえ、45歳の中ではマシかもしれないけれど、独身で若い人とも比較検討される場にいれば年相応


それなのに「実年齢を言うと驚かれます」と書いていればイタイ。まともな相手はこの一文が書いてある相手を避けます。それだけマイナスです。


削除すればいいだけと思われますが、この余計な一言を取り下げるのがわりと難航します。ご本人はそんなネガティブになるとは思っておらず、むしろ長所につもりでいるのです。


◆お世辞を鵜呑みにしてきたツケ
美紀子さんは同僚から「キレイ」「そんな年に見えない」といわれることは多かったそう。


「自分のアピールポイントを書いたほうがいいって言われて、よく言われるからそうなのかなと思って書いただけなんですけど」
「それお世辞とか社交辞令の一種じゃないでしょうか。自分から言うものじゃないでしょう」
「え~、でもそれだと書くことなくなるし。書いている男性もいますよ。そんなにダメですか?」



美紀子さんは同じ45歳男性のプロフィールを見せてくれました。マスク写真で顔ははっきりわかりません。プロフィールに「マッチングしたら顔写真送ります!年齢より若くみられることが多いです」という一文がありました。


◆自分のことは「普通」と思っているような口ぶり
その男性とはマッチングした相手でメッセージの履歴を見せてくれました。


―ミキ「よろしくお願いします」
―男性「こんにちわ。よろしくお願いします♪☆一緒に幸せになりましょう☆彡」」


絵文字の多いおじさん構文です。第一声は「こんにちは」ではなく「こんにちわ」でした。一気に冷めてしまい、顔写真を送ってもらう気にすらならなかったそうです。


「上司にしか思えない年齢の人か、変な人ばっかりで、もう独身の普通の男性は残っていないんですかね」


なぜか美紀子さんは自分のことは「普通」と思っているような口ぶりです。


◆同じレベルの男性が寄ってきているだけ
「それを言ったら、女性も残っていないですよ。アラフォー以上ならなんで結婚してこなかったのかも分かる理由を書きましょう。みんな自分を棚に上げて『なんでこの人は結婚しなかったんだろう』って思うので、履歴書ブランクの説明が必要なのと同じです」
「え~、でも別に結婚しなかった理由っていわれても。20代のころは結婚とか考えなかったし、それ書いても意味ないですよね


美紀子さんは就職氷河期世代で、新卒では正社員で就職先がきまらず、派遣社員で働いていたそうです。転職して正規雇用で就職したのは20代後半でした。気が付けば30代。趣味なども見つけて社会人生活を楽しんでいたらあっという間に40代だったとか。



そこでプロフィールの「実年齢を言うと驚かれます」を削除して、「20代のころは非正規雇用で結婚を考える余裕はありませんでした。就活して正社員として働き、自分のプライベートも充実させようと思ってこちらに登録しました。仕事は○○です。今の職場は福利厚生も整っており、結婚後も続けたいと思っています。大変な時も支え合っていける家族が理想です」と付け足したのです。


「でもこれって文章長くて固くないないですか?男性って女性の仕事ってそんなに見ますか?」


美紀子さんは真っ先にそんな反応でした。しかし、申込が来るタイプが変わったことにすぐ気が付いてくれました。マスク写真の人は減り、ちゃんとした写真を設定している人が増えました。それだけあの一文がマイナスなのです。


◆女性はいつまでも「モテない」とは気が付きにくい
「前の趣味とかばかり書いていた時って、学生気分のおじさんが多かったです。歳を気にしていましたが、歳相応に責任あるように見せた方がいいんですね」
「そうですよ。同じような男性が寄ってきていたんです」
「え~、でも婚活プロフィールって趣味とか書くものだと思ってました」
「婚活情報って基本は28歳ぐらいの方向けのノウハウだから、40代がそのままマネできることのほうが少ないんです」
「え~、でも、そんなの知らないです」


美紀子さんには「え~、でも」の口癖を辞めたほうがいいともお伝えしました。こちらのほうが直すのが大変かもしれません。


女性は「モテない」とは気が付きにくいです。女なら誰でもいい男性はいるので、40代だろうが申込0にはならない。


でも、まともな人が寄ってこなくなっている女性は多い。年齢が上がるほど自分の原因と向き合えなくなってきます。自分のせいではなく、被害者の気分でいるほうがラクでしょう。


※個人が特定されないよう一部脚色してあります。


<文/菊乃>


【菊乃】恋愛・婚活コンサルタント、コラムニスト。29歳まで手抜きと個性を取り違えていたダメ女。低レベルからの女磨き、婚活を綴ったブログが「分かりやすい」と人気になり独立。ご相談にくる方の約4割は一度も交際経験がない女性。著書「あなたの『そこ』がもったいない。」他4冊。Twitter:@koakumamt