2024明治安田J1リーグ第1節が24日に行われ、湘南ベルマーレ川崎フロンターレによる“神奈川ダービー”が開催された。

 ホームの湘南は昨季の主力をベースにしながら、新加入の鈴木雄斗、ルキアンが開幕スタメン入りを果たした。ゴールマウスは富居大樹が守り、韓国代表GKソン・ボムグンはベンチに座る。

 一方、アウェイの川崎Fは、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)ラウンド16のセカンドレグで山東泰山に敗れてから中3日。厳しい4連戦の最後にJ1開幕戦に臨む。スタメンは直近のACLから1名のみ変更。丸山祐市に代わって高井幸大が先発に名を連ねた。

 試合は早い時間帯に動いた。7分、湘南の左サイドからのフリーキック川崎Fに跳ね返されるが、こぼれ球に反応した池田昌生がダイレクトでゴールを狙う。低空の強烈なシュートは、見事にゴールに突き刺さり、湘南が先制に成功した。

 リードを許した川崎Fだったが、24分に同点に追いつく。湘南のゴールキックを跳ね返し、高い位置でボールを奪うと、エリソン、家長昭博とつなぎ、脇坂泰斗にパス渡る。脇坂はペナルティーエリア手前から利き足ではない左足を思い切りよく振り抜くと、強烈なシュートはゴールの左上隅に飛び、ゴールネットを揺らした。脇坂のゴラッソで、川崎Fが同点に追いつく。

 同点に追いつかれた湘南だが、28分に決定機を迎える。右からのコーナーキックを得ると、杉岡大暉がサインプレーでペナルティーエリア手前に蹴り、田中聡がダイレクトボレーでゴールを狙う。強烈なシュートは、良いコースに飛んだが、クロスバーに弾かれ、得点には至らなかった。

 その後も白熱した展開が続き、後半に入ってから試合が再び動いた。56分、キム・ミンテからのバックパスを受けたGK富居がボールコントロールに時間を要し、猛然とプレスをかけてきたエリソンにボールを奪われる。エリソンは富居に掴まれながらも、倒れずにゴールへ流し込み、川崎Fが逆転に成功した。

 得点後、川崎Fのペースで進んだが、湘南に決定機が訪れる。70分、ペナルティーエリア手前から鈴木淳之介がミドルシュートを放つと、阿部浩之に当たってコースが変わり、ゴール左隅に吸い込まれた。しかし、阿部がわずかにオフサイドラインを出ていたため、得点は認められなかった。

 一進一退の攻防が続き、78分に川崎Fがチャンスをつくる。ペナルティーエリア内でエリソンの落としを受けた脇坂が浮き球のパスを送ると、ボールが鈴木雄斗の胸と手に当たる。ただ、これはハンドの判定にはならず。プレーは続き、79分には家長からのパスを受けた橘田健人が、ドリブルで相手を交わしてペナルティーエリア内へ侵入。橘田からパスを受けた脇坂がシュートを放った。しかし、これはクロスバーに弾かれ、川崎Fの追加点とはならなかった。

 試合はこのまま終了。川崎Fが湘南に勝利し、2年ぶりの開幕戦白星スタートとなった。

 次節、湘南はアウェイで京都サンガF.C.と、川崎Fはホームでジュビロ磐田と対戦する。

【スコア】
湘南ベルマーレ 1-2 川崎フロンターレ

【得点者】
1-0 7分 池田昌生(湘南)
1-1 24分 脇坂泰斗川崎F
1-2 56分 エリソン(川崎F

スターティングメンバー
▼湘南
富居大樹、大岩一貴、キム・ミンテ、杉岡大暉、鈴木雄斗、池田昌生、茨田陽生、田中聡、平岡大陽、鈴木章斗、ルキアン

川崎F
チョン・ソンリョン、佐々木旭、高井幸大、大南拓磨、三浦颯太、橘田健人、脇坂泰斗、山本悠樹、家長昭博、マルシーニョ、エリソン

【ゴール動画】脇坂泰斗のスーパーゴール!

川崎Fエリソン[写真]=金田慎平