2024明治安田J1リーグ第1節が24日に行われ、サガン鳥栖アルビレックス新潟が対戦した。

 川井健太監督就任3年目となるホームの鳥栖は、新加入のキム・テヒョン、丸橋祐介、マルセロ・ヒアンがスタメン入りし、ベンチには上夷克典、ヴィニシウス・アラウージョらが座った。

 一方、就任3年目の松橋力蔵監督が率いる新潟は、昨季の主力がベースとなるなか、新加入の宮本英治がスタメンに組み込まれた。ベンチには長谷川元希や高木善朗が控えた。

 試合はキックオフ早々に動いた。5分、右サイドの深い位置から堀米勇輝がクロスを入れると、新潟のクリアミスを誘発。これを思い切りよくが福田晃斗がシュートすると、相手に当たってコースが少し変化し、ゴールネットに吸い込まれた。鳥栖が先制に成功する。

 リードを奪った鳥栖が勢いに乗る。得点には至らなかったものの、マルセロ・ヒアンが2度の決定機を作り出し、新潟の守備陣に脅威を与えた。

 その後、新潟が圧倒的にボールを支配する展開となるが、鳥栖が組織的な守備で全く隙を見せず、新潟にチャンスをつくらせなかった。

 それでも36分に新潟がチャンスをつくる。右サイドを松田詠太郎がドリブルで突破し、ペナルティーエリア内に侵入してラストパスを供給。これをゴール前で鈴木孝司が合わせた。しかし、これは鳥栖のGK朴一圭がセーブし、得点とはならなかった。

 このままハーフタイムかと思われた前半アディショナルタイムに試合が動く。中盤の激しい球際の攻防で新潟が上回ると、宮本英治が前方へパス。バウンドを見極めて谷口海斗が長距離から思い切りよく右足を振り抜くと、見事にゴールネットへ吸い込まれた。そして、前半はこのまま終了。新潟が谷口のゴラッソで同点に追いつき、ハーフタイムに突入した。

 後半は新潟が攻勢を仕掛ける。すると、49分にコーナーキックで鳥栖のハンドを誘発し、PKを獲得した。しかし、鈴木のPKは、朴一圭が見事にセーブし、得点を許さなかった。

 PKを失敗した新潟だが、気持ちを切らさず、攻勢を仕掛ける。すると、54分に得点が生まれた。右からのコーナーキックを小見洋太が蹴ると、ニアサイドで鈴木が逸らし、ゴール前に新井直人が飛び込んだ。ヘディングシュートを決めて、新潟が逆転に成功する。

 さらに勢いづく新潟は、57分にも決定機をつくる。右サイドから松田が谷口にパスを通すと、谷口はダイレクトで鈴木に落とす。鈴木はドリブルで相手をうまく交わして、左足で強烈なシュートをゴールネットに突き刺した。しかし、鈴木がオフサイドポジションにいたため、得点は認められなった。

 1点を追いかける鳥栖は、76分にチャンスが訪れた。左サイドでフリーになった横山歩夢がボールを受けると、ペナルティーエリア左角のあたりから巻いたシュートを放つ。シュートは枠を捉えたが、これを新潟のGK小島亨介がビッグセーブ。左手ではじき出し、同点弾を許さなかった。

 試合はこのまま終了。新潟が鳥栖に逆転勝利し、2016年以来、8年ぶりのJ1での開幕戦勝利を飾った。

 次節、鳥栖は北海道コンサドーレ札幌とホームで対戦する。一方、新潟はガンバ大阪とのアウェイゲームに臨む。

【スコア】
サガン鳥栖 1-2 アルビレックス新潟

【得点者】
1-0 5分 福田晃斗(鳥栖)
1-1 45+3分 谷口海斗(新潟)
1-2 54分 新井直人(新潟)

スターティングメンバー
▼鳥栖
朴 一圭、山﨑 浩介、キム・テヒョン、原田亘、丸橋祐介、河原創、福田晃斗、堀米勇輝、長沼洋一、樺山諒乃介、マルセロ・ヒアン

▼新潟
小島亨介、藤原奏哉、舞行龍ジェームズ、トーマス・デン、新井直人、松田詠太郎、宮本英治、秋山裕紀、小見洋太、谷口海斗、鈴木孝司

【ゴール動画】谷口海斗のスーパーゴール!