アニメ第1期『侵略!イカ娘』と第2期『侵略!?イカ娘』は、鎌倉の海を舞台に海からの使者「イカ娘」が、侵略といいながらもただひたすらかわいいだけ(良い意味で)・・・という作品です。

 「イカ娘」は、とりあえずイカ人間のようですが、お父さんがいるらしいことを除いては、他にも同族がいるのか、海底に「イカ文明」的なものがあるのかもわからない謎の女の子です。しかし、そんな曖昧な設定はかわいいからどうでもいいのです。周囲の人間たちからは「イカちゃん」「イカねえちゃん」として親しまれるとってもチャーミングな子で、常に「~でゲソ」「~じゃなイカ」とイカをネタとした語尾で話します。が、どうやら本人にその自覚はない様子です。


【※一部、ネタバレの内容を含む可能性が御座います。ご注意下さい。】


■海からの侵略者!

 イカちゃんは海に住んでいましたが、人類によって海が汚されていくことに我慢できなくなり、地上に現れ人類征服に乗り出します。その侵略の第一歩として選んだのが、イカちゃんが住んでいた海から一番近かった鎌倉(作中では倉鎌)の由比ヶ浜にある海の家れもん」。しかし、最初に出会ったれもんを経営する相沢家の次女・栄子に、人類が64億人もいることを教えられ、あっという間に気勢が衰えてしまいます。

 とりあえずれもんを侵略しようとしたものの、相沢家の長女・千鶴の人智を超えた体術と気迫に負け、そのままずるずると相沢家の一員となりました。時々思い出したように侵略を試みるもののそれほど本気で行われることもなく、普段はれもんで働きながら地上で楽しく生活しています。

■自然を愛するエコロジスト

 イカちゃんは侵略者を名乗りながらも人類を滅ぼそうとは思っていません。しかし、地上に出てきたきっかけが海を汚されたことへの怒りであるように、海や海岸が汚されることを嫌っています。侵略については忘れがちでもこの点については一貫しており、海岸の掃除は欠かしません。侵略者というよりは海のお掃除ボランティアです。

■生真面目バイト娘

 初めて栄子に会った時に、10本の触手の威力を見せるためれもんの壁を壊してしまったイカちゃん。その修理代を払うためにれもんで働くことになりました。たまに仕事を放ってどこかに遊びにいってしまい、栄子にしかられることがあるとはいえ、働いているときにはわりと真面目。10本の触手を駆使して大いにれもんの役にたっています。

■子どもたちのアイドル

 そんなイカちゃんは次第に由比ヶ浜の人々に親しまれ、特に子どもたちには大人気。イカちゃんも精神年齢の近い子どもたちと仲良く遊ぶことが大好きです。イカちゃんのまわりにはいつも子どもたちがいて「イカねえちゃん」と呼ばれて親しまれています。そんなイカちゃんの人気ぶりを苦々しく思っているのが相沢家長男・たけるの担任教師・斉藤先生。いつもイカちゃんに対抗して子どもたちの人気を勝ち取ろうとするものの、どうしてもイカちゃんにはかないません。

 原作単行本では他の季節のエピソードも挿入されるものの、基本夏だけがひたすら続くこの物語。イカちゃんも同じ夏の日常を、相沢家の人々や地上の友達たちとずっと楽しく過ごして、そのまま海に帰らないでいてほしいものですね。


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【原稿作成時期の都合により、内容や表現が古い場合も御座いますがご了承下さい】


★記者:玄Kuro(キャラペディア公式ライター)

(C)安部真弘(週刊少年チャンピオン)/海の家れもん

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