GDP4位

政府が発表した2023年の国内総生産(GDP)は、591.4兆円。前年より5.7%増加したが、米ドル換算だと4.2兆ドルとなり、4.4兆円のドイツを下回って世界第4位となった。

 
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■5位転落も目前

日本のGDPがドイツに抜かれるのは、1968年(当時は西ドイツ)以来。さらに現在5位のインドは、世界一の人口を擁しているのに加えてIT産業なども成長しており、日本を追い抜くのも時間の問題と言われている。

日本は、円安と海外のインフレによって、長いデフレからようやくインフレに転じたが、賃金の伸びが物価上昇を上回っておらず、暮らしはむしろ厳しさを増している。

日経平均株価もバブル期の最高値を更新したものの、積極的に投資している人以外は今ひとつ実感が湧かないかもしれない。

とくにサービス分野の生産性が低く、賃金もなかなか上がらない日本。将来についてはどのように見られているのだろうか。

 

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■7割は「将来が不安」

Sirabee編集部が、2月16〜18日にかけて全国10〜60代男女1,000名を対象に「GDP4位転落を受けての日本の将来」について調査したところ、「かなり不安」と答えた人が33.4%。

「やや不安」が41.9%と最も多く、不安と考える人が7割を上回った。「あまり不安でない」は18.3%。「全く不安なし」との回答は6.5%に過ぎない。

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■女性は不安に敏感か

今回の調査を男女別で見てみると、女性のほうが危機感が強い傾向が見える。「かなり+やや不安」の合計で、女性は男性より8ポイント以上多い79.5%に。

7〜8割の国民が不安を感じるというこの国の将来。生産性の飛躍的な向上や社会のあり方を変えるようなイノベーションが、今後起きる可能性はあるのだろうか。

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■執筆者プロフィール

タカハシマコトニュースサイトSirabee編集主幹/クリエイティブディレクター

1975年東京生まれ。1997年一橋大学社会学部を卒業。2014年NEWSYを設立し、代表取締役に就任。東京コピーライターズクラブ(TCC)会員。カンヌライオンズシルバー、TCC審査委員長賞、ACCシルバーなどの広告賞を受賞。

著書に、『ツッコミュニケーション』(アスキー新書)『その日本語、お粗末ですよ』(宝島社

ドイツに抜かれGDP世界4位に転落した日本経済 7割が「将来に不安」