カラパイアの元の記事はこちらからご覧ください

 アメリカ、フロリダ州に住む男性は、5か月前から体調に違和感を感じていた。顔がむくみ、鼻血が出るようになったのだ。

 一時的なものかと放置していたが症状は良くならず、2024年2月に容態が急変した。顔がパンパンになり、唇も膨れ上がり、ほとんどしゃべれなくなった。

 ついに観念して病院に向かった男性だが、この後驚愕の事実が発覚する。鼻の中に150匹もの生きたウジ虫が住みついていたのだ。

【画像】 鼻に異変を感じたまま5か月間放置していた男性

 フロリダ州に住む男性が鼻に異変を感じたのは2023年10月のことだ。顔が膨れてきて、良く鼻血が出るようになったという。

 だが一時的な問題でそのうちよくなるだろうと思っていた男性は、そのまま放置していた。確かにアメリカの医療費は高いのでちょっとやそっとのことでは病院に行きたくないのはわかる。

 だがその症状が治まることなく、2024年2月、男性の容態は急変した。数時間のうちに顔が大きく膨れ上がり、唇も腫れ、話すこともままならなくなった。

 顔全体が火傷をしたかのように熱を帯び、鼻からの出血が止まらず、立ち上がってトイレに行くこともできなかったという。

鼻の中に150匹ものウジ虫が生息していることが判明

 もうこれ以上は我慢できないと、男性はジャクソンビルにあるHCAフロリダ・メモリアル病院に向かった。

 耳鼻科のデビッド・カールソン医師が診察を行ったところ、鼻の中で何かが動いているのを発見し、カメラを使用して鼻腔内を詳しく調べたところ、中には餌を探して動き回る生きたウジ虫の姿が!

 なんと150匹ほどのウジ虫が生態系を作り上げていたようで、大きいものでは小指の先ほどもあったという。

no title

photo by iStock

ただちに摘出手術が行われる

 ウジ虫が鼻の中に救ってから、5か月も放置していたため、鼻の近くの骨が侵食され、眼球と脳の近くにある頭蓋底の真下がただれた状態になっていたそうだ。

 カールソン医師は吸引器具を使ってウジ虫を引き出そうとしたが、あまりの量と大きさの為、吸引器が詰まってしまい、1匹ずつ手で取りださなければならなかったという。

 摘出手術は無事終わったが、「もし脳に浸食されたら患者は死んでしまったかもしれません」と医師は語る。

 で、肝心の患者の状況は以下の動画で見ることができるが、ウジ虫がたくさんでてくるので閲覧には十分注意が必要だ。

[もっと知りたい!→]最強の衛生兵はウジ虫なのかもしれない。戦争地帯で負傷した兵士の傷の治療にウジ虫が導入される予定(イギリス・アメリカ・オランダ)

**GRAPHIC** Story of how one man got 150+ live bugs in his face

なぜ鼻の中にウジ虫が住みついちゃったのか?

 ちなみにこれは「皮膚蝿蛆症」と呼ばれる疾患で、寄生するハエの幼虫の種類はいくつかにわかれる。

 この患者から取り除かれたウジ虫は種類を特定するために疫学者に送られた。

 ウジ虫がどのようにして鼻内に侵入したかは明らかになっていないが、患者は「死んだ魚に触れた後、手をよく洗わなかった」と述べている。

 また、約30年前に鼻のがん性腫瘍を摘出したことで免疫力が低下していたとも伝えられている。

 カールソン医師によると、免疫力が強ければほとんどの寄生虫を殺すことができるが、免疫力が弱っていると寄生されるリスクが上がるという。

 医師は「汚いものに触ったらとにかくよく手を洗い、鼻を触らないように」と警告している。

 汚

 患者は抗寄生虫薬と特別な抗寄生虫鼻洗浄剤が処方され、年に3~4回の通院で、完全に回復できるだろうとのことだ。

References:More than 100 living bugs removed from inside of man's face. | firstcoastnews.com / written by parumo

 
画像・動画、SNSが見られない場合はこちら

鼻の中に150匹のウジが住みついていた男性。病院で摘出施術が行われる