カニエ・ウェスト(イェー)とタイ・ダラー・サインのコラボレーション・アルバム『Vultures 1』が2週目の首位を獲得した、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。

 先週(2024年2月24日付)のチャートで1位に初登場した『Vultures 1』は、今週の集計期間(2024年2月16日2月22日)にアルバム・ストリーミングが72,000(44%減少)、アルバム・セールスが2,000(89%減少)、トラックによるユニットは1,000(25%減少)をそれぞれ記録して、合計75,000(50%減少)ユニットを獲得。週間ストリーミングは全16曲で9,525万回を記録した。

 『Vultures 1』は、カニエ・ウェストにとって通算11作目の首位獲得作品で、そのうち2週以上を記録したのは、初のNo.1タイトルを獲得した『レイト・レジストレーション』(2005年 / 2週)、ジェイ・Zとのコラボレーション・アルバム『ウォッチ・ザ・スローン』(2011年 / 2週)に続く3作目の快挙となる。

2週『レイト・レジストレーション』(2005年)
1週『グラデュエーション』(2007年)
1週『808s & ハートブレイク』(2008年)
1週『マイ・ビューティフル・ダーク・ツイステッド・ファンタジー』(2010年)
2週『ウォッチ・ザ・スローン』(2011年)
1週『イーザス』(2013年)
1週『ザ・ライフ・オブ・パブロ 』(2016年)
1週『イェー』(2018年)
1週『ジーザス・イズ・キング』(2019年)
1週『ドンダ』(2021年)
2週『Vultures 1』(2024年)

 続いて今週2位には、米カリフォルニア州アーバイン出身のラッパー=イート(Yeat)の新作『2093』が初登場。初週は、アルバム・ストリーミングが58,000(7,915万回)、アルバム・セールスが12,000を記録して、合計70,000ユニットを獲得した。

 『2093』は、2月16日に22曲を収録したスタンダード・エディションがリリースされ、翌17日にドレイクをフィーチャーした「As We Speak」と「Never Quit」の2曲を追加したデラックス・エディション『2093 P2』、21日にはさらに4曲を追加したデラックス盤『2093 P3』が立て続けにリリースされている。『P3』は、イートの公式ウェブサイトでデジタル・ダウンロードでのみ購入可能で、収録された4曲はフル・アルバムを購入するとダウンロードできるようになっている。

 イートのアルバムが初めてBillboard 200にランクインしたのは、1stアルバム『Up 2 Me』がデビューした2022年1月22付で、その後最高59位まで上昇した。以降、2ndアルバム『2 Alive』(2022年)が6位、EP『Lyfe』(2022年)が10位、3rdアルバム『Afterlyfe』(2023年)が4位に3作連続でTOP10入りして、本作『2093』で通算4作目のランクインと自己最高位を更新した。

 TOP5は、モーガン・ウォレンの『ワン・シング・アット・ア・タイム』(64,000ユニット / 1%増加)が4位から3位に、ノア・カーンの『スティック・シーズン』(60,000ユニット / 29%減少)は3位から4位に順位を入れ替えて、シザの『SOS』(46,000ユニット / 9%減少)が5位をキープした。

 以下、テイラー・スウィフトの『1989(テイラーズ・ヴァージョン)』(44,000ユニット / 12%減少)は6位、『ラヴァー』(43,000ユニット / 11%減少)は7位をそれぞれキープして、ドレイクの 『フォー・オール・ザ・ドッグス』(43,000ユニット / 4%減少)は10位から8位に上昇。テイラー・スウィフトの『ミッドナイツ』(40,000ユニット / 14%減少)は8位から9位にダウンして、21サヴェージの『アメリカン・ドリーム』(37,000ユニット / 12%減少)は先週の11位から10位に再びTOP10入りした。


Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは3月1日以降掲載予定となります。

◎【Billboard 200】トップ10
1位『Vultures 1』カニエ・ウェスト&タイ・ダラー・サイン
2位『2093』イート
3位『ワン・シング・アット・ア・タイム』モーガン・ウォレン
4位『スティック・シーズン』ノア・カーン
5位『SOS』シザ
6位『1989(テイラーズ・ヴァージョン)』テイラー・スウィフト
7位『ラヴァー』テイラー・スウィフト
8位『フォー・オール・ザ・ドッグス』ドレイク
9位『ミッドナイツテイラー・スウィフト
10位『アメリカン・ドリーム』21サヴェージ