カルチャーを変え、人と組織の力を引き出すWebサービス「Unipos」を提供するUnipos株式会社(本社:東京都渋谷区)は、リスキリングに取り組む従業員数1,000名以上の企業に勤める20~30代若手社員を対象に、企業のリスキリング施策の実態について調査いたしました。

今回の調査では、8割以上が「リスキリングにメリットを感じた」と回答した一方で、実感したメリットは既存業務の範囲内のものがほとんどであり、新たな挑戦やイノベーション創出につながっているケースはまだ少ないという結果となりました。


リスキリングの定義

変化が激しく正解のない現代のビジネスシーンに求められる自律分散型組織、およびその基礎となる個人の育成のため、近年多くの企業がリスキリングに取り組んでいます。

経済産業省は、リスキリングを下記のように定義しています*。

新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、 必要なスキルを獲得する/させること

このように、リスキリングは「学び直し」や「リカレント」とは異なり、「挑戦を促す/変化に適応することを目的とした、現在とは異なる分野のスキル習得」となります。

*経済産業省リスキリングとは ―DX時代の人材戦略と世界の潮流―」2021年、6ページ参照  https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_jinzai/pdf/002_02_02.pdf

調査の背景

企業の組織風土改革をご支援する当社は、数多くの経営者・人事担当者の皆さまより「学びの機会を提供してもなかなかイノベーション創出に繋がらない」「そもそもそうした機会が活用されない」というご相談をいただいております。

そこで、実際にリスキリングを行う現場社員、とりわけ多くの企業が育成対象として注力する20~30代の社員を対象に、リスキリングの効果実感やモチベーションなどの実態について調査いたしました。

なお、本プレスリリースでは、特徴的だった点をピックアップしてお伝えいたします。

調査の全文は、組織づくりに特化したメディア「UNITE powered by Unipos」から全文無料でお読みいただけますので、ぜひご覧ください。

【全文はこちら】

20~30代社員が行うリスキリングの内容で最も多いのは「語学」


「あなたが行っている/行っていたリスキリングの内容を教えてください。」という問いに対して、最も多かった回答は「語学」で43.6%でした。

「語学」「ITスキル」のような可視化しやすいスキルのほか、「コミュニケーションスキル」「マネジメントスキル」「キャリアデザイン」などのビジネスの基礎体力になるスキルも一定の割合を占めました。

リスキリングは、DX推進のためのITスキル・知識習得の必要性とともに、2021年以降多くの企業へ広がっていきました。しかし、実際にはITスキルに関するリスキリングを行っている社員は4割未満に留まり、2024年現在はさまざまなジャンルがリスキリングの対象になっていることが分かります

多くの20~30代社員はリスキリングの効果を‟既存業務の延長線上”に感じている



次に、リスキリングを行うことで実感したメリットについて質問しました。

「あなたがリスキリングに関する学習/研修を行ったことで、メリットを感じましたか。」という問いに対しては、「非常に感じた(29.1%)」「少し感じた(54.5%)」と、大多数の83.6%が効果を実感していることが分かりました。

どのようなメリットを感じたかを深掘りすると、最も多かった回答が「以前は対応できなかった業務を担当できるようになり、給与が上がった(57.6%)」。それ以外にも「生産性が向上した(就業時間内に業務が終わることが増えたなど)(34.8%)」「任される業務が増えた(33.7%)」など、第2位の「キャリアの選択肢が広がった」を除くと、既存業務の延長線上での効果を感じている傾向がみられました。

その一方で、「新しいアイデアの創出・挑戦へ繋がった」は最も少なく、13.0%に落ち着きました。

リスキリングによる人材育成を、イノベーション創出と紐づけて位置づける企業は少なくありません。また、前述の通り、本来リスキリングとは「現在とは異なる分野のスキル習得」を指します。しかし、多くの大企業の20~30代社員が感じているリスキリングの効果は、あくまで既存業務の枠内にあるといえます。

リスキリングのモチベーションは「昇給のため」が6割


現在のリスキリングの効果が既存業務の延長線上にあることは、この質問からも読み取ることができます。

「あなたがリスキリングを行う目的/モチベーションを教えてください」という問いでは、「昇給のため(60.0%)」が1位であることに対して、最下位が「在籍している企業での新たな職種・領域へのチャレンジ(部署変更)のため(22.7%)」となりました。

本来のリスキリングは「挑戦を促す/変化に適応することを目的とした、現在とは異なる分野のスキル習得」を指しますが、これに沿うと、本来の目的に到達できていないのが現状といえます。

また、リスキリングに関してネガティブである経営者・人事担当者の懸念として、「スキルを習得することで他社に転職してしまうのでは」という意見が存在します。今回の調査では「転職のため」と回答したのは30.0%でした。

これを多いと捉えるか少ないと捉えるかは意見が分かれると考えますが、「昇給のため」「昇進のため」が上位を占めていることを考えると、多くの20~30代社員が習得したスキルを自社のために発揮したいと考えていると受け取れます。

リスキリングをイノベーションにつなげるために、次に考えるは組織風土づくり

今回の調査では、8割以上がリスキリングに効果を感じているというポジティブな結果が得られた一方で、新たな挑戦やイノベーションにつながっているケースはまだ少ないことが分かりました。この意味で、「“Re”skilling」の本来の定義にはそぐわず、従前の企業研修などの域を超えていない「Skilling」に留まっているといえます。

自社のリスキリングの目的を「イノベーション創出や新しい挑戦が生まれる自律型人材育成」に据えているのであれば、本当にその目的に寄与できているのかを改めて問い直してみることが必要かもしれません。

また、挑戦やイノベーションまでつなげるには時間がかかるため、目的や制度を見直しつつ、長期的な取り組みにすることが求められます。

さらに、リスキリングの推進にあたっては、学習に関する金銭的な援助・制度面だけではなく、学びを組織に共有する/学び合える組織文化や、挑戦を促す組織文化が土台になるといえます。

社員の学びを最大限「組織の学び」にして企業成長につなげられるよう、まずは自社が「新たな挑戦を支援できているか」など、自社のカルチャーレベル*を確認することも重要だと思われます。

*カルチャーレベルを含む「カルチャー変革メソッド」の詳細はこちら: https://unite.unipos.co.jp/2310/

調査の概要

調査名:Unipos リスキリングに関する調査2024

調査期間:2024年1月22日~同年1月23日

調査対象:大企業(従業員1,000名以上)に勤める20~30代の会社員

有効回答数:上記のうち、「リスキリングに現在取り組んでいる/過去取り組んでいた」と回答した110名

※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはなりません。

調査方法:IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー(R)︎」の企画によるインターネット調査

調査機関(調査委託先):株式会社IDEATECH

≪ご利用条件≫

1.情報の出典元として「Unipos」の名称の明記をお願いいたします。

2.ウェブサイトで使用する場合は、出典元として下記リンクの設置をお願いいたします。

URL:https://unipos.me/ja/

以上

■「カルチャーを変え、人と組織の力を引き出す」Uniposについて

Uniposは、ピアボーナス(R)を軸とする全社参加型カルチャープラットフォームです。

「貢献に対する称賛×少額のインセンティブ」を送り合うことで称賛文化を醸成し、組織を変える行動を増やします。心理的安全性やエンゲージメントの向上、離職率改善など「強い組織」づくりをサポートします。

https://unipos.me/ja/

■Unipos株式会社について

Unipos株式会社は『「最高の集団を自らつくる」時代をつくる』をパーパスに掲げ、組織におけるカルチャー変革の基盤づくりをソフトウェアとサービスで支援します。

■Unipos最新導入事例が掲載された「Unipos BLOG

https://blog.unipos.me/

■組織風土改革を知り、学び、活かす「UNITE」

https://unite.unipos.co.jp/

■Unipos株式会社 概要

社名 Unipos株式会社(証券コード:6550)

所在地 東京都渋谷区神宮前5-52-2 青山オーバルビル 7F

代表取締役社長CEO 田中弦

<報道関係のお問い合わせ先>

Unipos株式会社 広報担当

E-mail:pr@unipos.meN7nBHI5AQ5rCiwYzU47Hknbsp;

<IRに関するお問い合わせ先>

Unipos 株式会社IR 担当

E-mail:ir@unipos.co.jp

配信元企業:Unipos株式会社

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