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今年4月から日本赤十字社にお勤めになる愛子さま(写真提供:宮内庁

「宮殿前の広場では、愛子さまへの歓声がひときわ大きく聞こえました。天皇陛下のお誕生日とともに、愛子さまのご卒業やご就職をお祝いするムードも盛り上がっていました」(皇室担当記者)

2月23日、皇居で行われた一般参賀にお出ましになった愛子さま。高貴な色とされる薄紫のロングドレスと帽子をお召しになり、穏やかな表情で歓声に応えられた。愛子さまは3月に学習院大学文学部をご卒業後、4月から嘱託職員として日本赤十字社(以下、日赤)に勤務される。

2月1日に内定者として日赤を訪問されるなど、愛子さまは“新社会人”としての準備を着々と進められている。日赤社内も――。

「愛子さまが日赤に入社されることに関して、社内では比較的冷静に受け止められています。もともと皇室と縁のある組織ですし、舞い上がった空気こそありませんが、実際にオフィスでお目にかかったら、やはり緊張してしまうでしょうね」(日赤関係者)

新年度、愛子さまと同じタイミングで日赤に入社する“同期”の学生たちについて、「就活塾 キャリアアカデミー」の担当者は次のように解説する。

「日赤といえば、『人道支援』や『献血』などをイメージする人が多いかもしれませんが、一般企業と同様に、企画や経理、総務などの業務を担う『事務系総合職』があり、毎年20人程度の新卒者を採用しています」

志望者には、外国語や国際関係の学部、また文学部英文科などの出身者が多いそうだ。 「倫理観が高く、国際的なフィールドで社会貢献をしたいと志望する学生さんが多いようです。イメージが近い就職先としては、国際協力機構(JICA)や国連の関係機関などが挙げられます」(前出・キャリアアカデミー担当者)

東京大学をはじめ高学歴の卒業生も毎年コンスタントに入社するが、幅広い大学から職員を採用しているのが特徴だという。そのため倍率は高く、難関とされる。

■有力な配属先は“瑶子さまも勤務されたセクション”

採用試験を突破した学生たちと働くことになる愛子さまだが、どのような仕事に従事されるのだろうか。前出の日赤関係者が“花形”の部署として挙げるのは「国際関係」のセクションだ。

スマトラ島沖地震トルコシリア地震などの国際的な災害に際し、緊急救援や復興支援に従事しています。“日本の代表”として世界で活躍できる部署なのです」

愛子さまが語学力を発揮し活躍できる部署ともいえる。

また、学生の就職活動事情に詳しい、大学ジャーナリストの石渡嶺司さんは次のように語る。

「愛子さまの有力な配属先として、『青少年赤十字』に関わる部署も考えられます。全国の学校をまわり、防災やボランティアの啓発・推進活動を行うセクションです。日赤はジョブローテーションが盛んで、3~4年で異動するケースが多いと聞きますが、ご公務と両立されることを考えると、愛子さまは同じ部署で継続して勤務されるのではないでしょうか」

日赤へのご就職が発表された際に、《少しでも人々や社会のお役に立つことができればと考えております》とコメントされている愛子さまにとっては、最適な部署の一つかもしれない。

’06年から’12年まで日赤に常勤嘱託職員として勤務された寬仁親王の次女・瑶子さまも、かつて日赤本社事業局の「青少年・ボランティア課」で、ボランティアの普及や育成などの仕事に携わられた。

愛子さまの職場の“同僚”となる日赤職員について、前出の関係者が続ける。

「本社勤務の職員は、男性は基本的にスーツ着用。短髪のさわやかな印象で紳士的な人が多いですね。共通項は、常に“日赤職員としての誇り”をもって仕事をしているということ。その使命感からか、離職者も少ない傾向があります」

高い倫理観をもって、社会のために尽力する――いわば“騎士(ナイト)”のような男性職員が、愛子さまの上司や同僚になるというのだ。

「ただ、けっしてお堅いだけの職場ではありません。和やかな雰囲気の飲み会や、テニスなどスポーツのサークル活動もあり、部署別対抗戦など交流の機会も盛んです。それも影響してか、若いうちに結婚する職員が多く、職場結婚の話もよく聞きます」(前出・日赤関係者)

スポーツもお得意な愛子さまが、サークル活動での交流をきっかけに“職場恋愛”をされる可能性も十分にあるのだ。

天皇陛下はお誕生日会見で、愛子さまに次のようなメッセージを送られている。

《日赤の一員として多くの人のお役に立てるよう努力を続けてほしいと思いますし、社会に出ると大変なこともあるかもしれませんが、それを乗り越えて、社会人の一人として成長していってくれることを願っています》

将来、困難に直面したとき、サポートしてくれる“赤十字の騎士”の存在が、愛子さまにとって心のよりどころになるかもしれない。