A24製作、ジョナサン・グレイザー監督の最新作で、第76回カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞、第96回アカデミー賞で作品賞含む5部門にノミネートされた「関心領域」の予告編、ポスタービジュアルが公開された。

本作はイギリスの作家マーティンエイミスの同名小説を原案に、「アンダー・ザ・スキン 種の捕食」(13)のグレイザー監督が10年もの歳月をかけて映画化したもの。「The Zone of Interest(関心領域)」とは、第2次世界大戦中、ナチス親衛隊ポーランド・オシフィエンチム郊外にあるアウシュビッツ強制収容所群を取り囲む40平方キロメートルの地域を表現するために使った言葉。映画では、強制収容所と壁一枚隔てた屋敷に住む収容所の所長とその家族の暮らしが描かれる。

このほど公開された予告編では、"この映画を観たことは一生忘れないだろう""どんなホラー映画よりも恐ろしい""今世紀最も重要な映画""目をそらしてはいけない"と海外映画評が警告のように並ぶ。映し出されるのは、どこにでもある穏やかな日常。壁の向こうにはまるで何もないかのように暮らす家族たち。しかし、壁一つ隔てた収容所の存在が、音、建物からあがる煙、家族が交わす視線や気配から着実に伝わってくる。壁を隔てたふたつの世界にどんな違いがあるのか、そして平和に暮らす家族と彼らにはどんな違いがあるのか――思いを巡らさずにはいられない映像となっている。

5月24日から新宿ピカデリーほかで全国公開。

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