ブラザー工業は、同社のWebコンテンツ「折り紙レター」が、国際的なデザイン賞の一つ「ASIA DESIGN PRIZE」のコミュニケーション部門で「Winner」を受賞したと発表した。

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●アプリの利便性と手書きメモのタッチが評価



 ASIA DESIGN PRIZEは、2016年にできたアジア発の国際的なデザイン賞で、これまでに世界40以上の国、地域から毎年2000件以上の応募があり、累計750社以上の企業が受賞している。今回、「折り紙レター」は、審査員からアプリの利便性と、手書きメモの心のこもったタッチを組み合わせた斬新なアプローチが高く評価されるとともに、「折る」という行為に温かみや気遣いを込めることで感情的なつながりを育む点が、今日のデジタル環境でのコミュニケーションに有効であると評価された。

 「折り紙レター」は、ブラザーが「2020年ドバイ国際博覧会」日本館協賛のプロモーションのために製作し、日本館の来場者を対象に、折り紙の中にメッセージを書き込んで贈り合うことを通じて、日本への関心を深めてもらうことを目的として公開された「ORIGAMI LETTER」を国内向けにアレンジしたコンテンツとなっている。コンテンツの企画、製作は、「日めくり絶滅危惧種」をはじめとするブラザーの企業コミュニケーションサイトを協働で構築した実績がある、アクアリングとともに行った。

 「折り紙レター」は、メッセージをオンライン上の折り紙の中に書いて送信できるデジタルコンテンツで、テクノロジーの進化にともないデジタルでのコミュニケーションが増え、短いメッセージのやり取りが多くなるなかでも、あえてひと手間かけてメッセージを贈ることの温かさを伝えたいという思いで製作された。

 パソコンのマウスや、スマートフォンでのタッチ操作によって、画面上で折り紙を折る楽しさを味わいながら、メッセージを贈り合うことができるほか、受信したメッセージをプリンタで印刷することで本物の折り紙として折ることも可能。また、メッセージだけではなく、写真データも送ることができ、写真付きの折り紙作品として残すこともできる。2022年には折り紙レターのスペシャルサイトを作成し、公開している。

 折り紙レターのベースとなった「ORIGAMI LETTER」は、2021年に世界的に最も権威あるデザイン賞の一つである「iF DESIGN AWARD 2021(iFデザイン賞)」の中から、とくに優れたデザインと判断されたものに与えられる「iF GOLD AWARD 2021(iFデザイン賞金賞)」を受賞した実績をもつ。また、2022年にはイタリアのデザイン賞「A' Design Award & COMPETITION」のウェブサイトとウェブデザインカテゴリー(2021-2022)で、「Silver Design Award」を受賞している。
「折り紙レター」が「ASIA DESIGN PRIZE」を受賞