株式会社実務教育出版(本社:東京都新宿、社長:淺井亨)は、小山美香氏による書籍『中学受験をして本当によかったのか?~10年後に後悔しない親の心得』を2024年2月27日(火)に発売します。

  • 取材経験豊富な教育ライターが、実例をふんだんに盛り込みながら「中学受験の光と闇」に迫った渾身の一冊

  • お子さんが中学受験をする親御さん必読!様々な切り口で中学受験のホンネを紹介。

  • 専門家へのインタビューも掲載。Q&A形式で中学受験に関わる疑問に答えます。

本書の詳細はこちら▶▶ https://books.jitsumu.co.jp/book/b638430.html


【過熱する中学受験】首都圏の受験者9年ぶり減少、受験率は過去最高

2024年の中学受験の実施状況が徐々に明らかになっています。
コアネット教育総合研究所の集計によれば、首都圏の中学入試の受験者数は6万5,600人(前年比900人減)。
首都圏模試センターの速報値では、首都圏における中学受験者数は5万2,400人(前年比200人減)。
約10年ぶりに受験者数が減少しています。


その一方で、いずれの調査でも中学受験率は過去最高を記録したとしています(それぞれ22.7%、18.12%)。

首都圏の公立小6年生人口は前年比2%(5,000人)減少したというデータもあるので、少子化の影響で受験者数は減少しても、依然として中学受験は過熱しているといえそうです。

そんななか、第一志望に合格できる受験生はほんの一握り。4人に1人しか第一志望に通えないのが現状です。第二志望以下に通う確率のほうが高いのです。

SNS上には、勉強ネタや塾・学校にまつわるウワサなどさまざまな情報があふれています。
わが子の模試の結果など合格に到るまでの道のりを事細かく公開し、親自身の承認欲求を満たそうとしているかのようなものも目にします。

情報収集に熱心になればなるほど、あたかも受験の結果でその子の将来がすべて決まってしまうかのような錯覚に陥る中学受験業界……。
その風潮に一石を投じる意図のもと生まれた一冊です。


「中学受験に失敗して本当によかった」

これは本書に登場するダイキ君の言葉です。ダイキ君は、第一志望校から第四志望校まですべて不合格。結局、滑り止め校に通いましたが、中学受験から6年後、このように述べています。

「中学受験で行きたい学校に合格できたのは、失敗だったかもしれない」

と話してくれたのは、ヨウイチロウ君。ヨウイチロウ君は、有名進学校にチャレンジして合格。「記念受験だから受かるとは思っていなかった。ところが実際は合格。これはラッキー、と当初は思っていたけど、今振り返ると失敗だったかもしれない。」

中学受験から数年を経て、第一志望校に合格して「失敗」、不合格で「よかった」と、二人は正反対のコメントをしていました。なぜなのでしょうか。

それは、中学受験が本当に成功したかどうかは、志望校の合否ではなく、入学後に子どもがどういった姿勢で学校生活に取り組めるか、という点にかかっているからです。(本文より)

親子で合格に向けて取り組む中学受験。「第一志望の学校に合格してほしい!」「中学受験成功のために、もっと勉強してほしい。」「少しでも良い学校に通ってほしい。」…親御さんのお子さんへの期待は膨らむばかりかと思います。

ただ、そんなときこそ、本書を手に取ってください。本書はのべ160校以上の私立中学・高校を取材した、取材経験豊富な教育ライター 小山美香氏による初著書。自身も3児の母として3度の中学受験を経験した小山氏だからこそ書ける、中学受験の真実を一冊にまとめています。厳しい現実も受け止めることで、中学受験への心構えや取り組む姿勢が変わるきっかけとなるはずです。


様々なテーマで「中学受験の真実」に迫る

本書は全9章から構成されています。

第1章 ギリギリ合格は子どもにとって本当によいことなのか
第2章 中学受験過熱地域の異常な世界
第3章 親の声かけひとつで滑り止め校も楽園になる
第4章 子どもはそれぞれ自分なりの伸びる時期を持っている
第5章 失敗しない塾の選び方・塾との向き合い方
第6章 専門家が警鐘!「受験勉強での睡眠不足が将来の不登校を招く」 
第7章 10年後に後悔しない志望校の選び方
第8章 「受験してよかった」のホンネ
第9章 本当に幸せな人生を歩むための中学受験とは

本書に掲載されているエピソードはすべて実例をもとにしています。十数人の中学受験経験者とその親が登場します。それぞれの中学受験の経験が、将来にどのような影響を及ぼしていったのか、包み隠さずに紹介しています。


また小山氏は取材を通して、不登校になる子は中学受験を経験した子が多い傾向にあることにも触れています。

冒頭でも紹介した、有名進学校にギリギリ合格したヨウイチロウ君は、その後、高校1年の1学期で退学しました。勉強で赤点をとるようになり、友達からもいじられ、もう無理だと感じ、勉強しなくなり、遅刻するようになり、休むようになり…。家でも家族に暴力をふるうようになり、引きこもりとなりました。

中学受験の過熱している現状や、親の声かけの仕方、そもそもわが子は中学受験が向いているのか、高校受験が向いているのか、塾の選び方といった情報まで中学受験をテーマに様々な切り口で掘り下げています。

中学受験過熱地域の現状

「中学受験に失敗してよかった」と話すダイキ君は、世田谷区の公立小学校に通っていました。1クラス約30人のうち、ほとんどが中学受験をするという状況でした。親も東大や早慶の出身者がほとんどで、わが子を都内の有名私立中に入れることに必死になっていたそうです。

大人だけでなく、子どももその価値観に巻き込まれてしまいます。塾に通わないと、「なんで塾に行かないの?」と聞かれ、中学受験しないほうがおかしい、という価値観がまかり通っているというのです。(本文より)

また塾のクラス分けというおかしなプライド意識が、学級崩壊を生むことになった例もあげています。

「5、6年生になると、子どもたちが学校の先生のことをバカにし始めるのです。『先生ー、その理論説明してくださいよー。それ、間違ってますよね』とか言って、サピックスの問題をやらせようとするのです。だから、毎年担任が病んで辞めていきました。」(本文より)

そう話すのはダイキ君のお母さん。クラスのほとんどが塾に通い、塾のクラス分けで上のクラスにいる子はエライという空気になり、先生のこともバカにするようになる。受験過熱地域での現状なのです。受験過熱地域については、第2章で取り上げています。

専門家へのインタビューも掲載

第6章と第9章ではそれぞれ専門家の先生にインタビュー。睡眠の重要性や、中学受験への心構えについて、Q&A形式で取材内容を紹介しています。



わが子の中学受験を幸せな中学受験とするために

中学受験を人生という長いスパンで捉えて、中学受験が幸せな経験となるために、中学受験真っ只中の親御さん、中学受験を検討中という親御さん、必読の一冊です。

成功する子ばかりではなく、中学受験をしたばかりに、不登校になる可能性や、つらい思いをする可能性もあることを知ってもらい、親子が本当に幸せになる選択をしてもらいたいと思っています。(「おわりに」より)


【著者紹介】小山美香(こやま・みか)
大学時代よりフリーライターとして活動を始める。大学卒業後は「サンデー毎日」(毎日新聞社=現・毎日新聞出版)の編集記者として、多岐にわたって取材・執筆。
その後フリーランスに転身。「本と出会う」(BS-i=現・BS-TBS)のキャスター、タウン誌記者などを経て、読売新聞オンラインの「中学受験サポート」で、のべ160校以上の私立中学校高等学校を取材している。また、中学受験だけでなく、通信制高校や子ども食堂など、子どもをめぐるさまざまな事象についても、週刊誌やニュースサイトに寄稿している。
プライベートでは3児の母として3度の中学受験を経験。趣味はガーデニング

著者による紹介動画も公開中!

編集担当のコメント


「娘が中学受験をした頃の自分に読ませたかった!」。これが原稿を一読したときの率直な感想です。私事になりますが、自分の娘も中学受験に挑戦し、第一志望校は不合格。今思えば、子ども本人よりも親のほうがより一層強いショックは受けていたようです。不合格だったあの時にこそかけるべき言葉を口にできなかったなぁと、原稿を読みながら反省することしきりです。

さて、本書には中学受験に翻弄され悪戦苦闘する生々しい様子と、それからの姿が数多く描き出されています。親も子もまわりが見えなくなりがちな中学受験から少し距離を置き、冷静になる一助として本書をぜひ笑覧ください。



  • 書名:中学受験をして本当によかったのか?~10年後に後悔しない親の心得

  • 著者:小山 美香 著

  • ジャンル:教育・学参・中学受験

  • 書店発売日:2024/02/27

  • ISBN:9784788909298

  • 判型・ページ数:四六判・232ページ

  • 定価:1,760円(税込)

  • 電子版あり

  • 出版社:実務教育出版

本書の詳細はこちら▶▶ https://books.jitsumu.co.jp/book/b638430.html

配信元企業:株式会社実務教育出版

企業プレスリリース詳細へ

PR TIMESトップへ