どんなに窮地にいようとも、自分よりも他者を気にかける心やさしい人がいる。
アメリカ・ノースカロライナ州で、動物保護施設のスタッフたちは玄関先に残された子犬たちのそばにあるメモを見て、悲しい状況の中でも心温まる思いがした。
そのメモはホームレスの男性からのもので、「母犬を失った子犬たちをどうか救ってあげてほしい」という内容だった。
ノースカロライナ州ファイエットビルにある動物保護協会『Fayetteville Animal Protection Society』のスタッフは、大嵐が去った1月14日、玄関先に複数の子犬とメモを発見した。
そのメモは匿名男性によって書かれたもので、彼はこの子犬たちの母犬の世話をしていたが、不幸にも母犬が車に轢かれて亡くなってしまったという。
男性は母犬が子犬を産んでいることを、母犬に餌を与えるときの様子で知っていた。母犬が死んでしまい残された子犬たちを助けるため、男性は立ち上がった。
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実は男性自身ホームレスで、極寒の地から子犬たちを守り世話をしていくことは困難だった。
そこで男性は動物保護施設にメモを書いて助けを求めたのだ。
悲痛だが希望に満ちたメモにスタッフ感動
子犬たちが施設の玄関先に置かれていた光景は、思わず胸が張り裂けそうになった。
しかし、スタッフたちはホームレス男性の悲痛なお願いの中にも希望に満ちたメモを見て心が温かくなり、1月15日のFacebookでこの1件をシェアした。
この物語は、最も困難な時代であっても、世界にまだ存在する優しさの証です。
自分の暮らしがせいいっぱいであるにもかかわらず、男性は子犬たちを救いたい一心で施設に助けを求めた。
それを感じたスタッフは男性の無私の行為を称賛したい気持ちになった。
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その後、スタッフは正しいことをしてくれたお礼として、この男性が望むときにいつでも子犬たちと面会できるように招待したという。
またスタッフは、子犬たちにすべてのケアと愛情を与えることで、男性の英雄的な行為を称賛することを誓った。
子犬たちが最初に施設に到着したとき、あまり調子はよくありませんでした。
これまで、野良犬として一貫性のない食事をしていたようです。
でも質の良い食べ物を与えられて以来、子犬らしく行動するようになり体調もずっと良くなっています。
なお子犬たちは、今はまだ養子に出すには若すぎるそうだ。
保護施設では、ワクチン、駆虫、マイクロチップ、不妊去勢手術を受けた後、数週間で永遠の家に行けるようになると考えている。
アメリカのシェルターの現状
アメリカ動物虐待防止協会(ASPCA)によると、毎年、630万匹のペットが国内のシェルター(避難所)に入所し、1日平均17260匹が保護されている。
ペットシェルターに引き取られた犬と猫の数は、2023年1月中に46807匹に達し、2022年1月と比べて1744匹増加したことが、24Petの「シェルター・ウォッチ・レポート」で明らかになった。
悲しいことに、毎年約92万頭の引き渡し動物が安楽死させられている。
シェルターは、里親募集キャンペーン、不妊去勢手術プログラム、行動リハビリテーションなどを推進することで、安楽死率を最小限に抑える努力をしているということだ。
References:Homeless Man Writes Note Begging Shelter To Help Puppies After Mom Killed/ written by Scarlet / edited by parumo
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