グラフィック社が、書籍『劇場のグラフィズム アングラ演劇から小劇場ブーム、現代まで』を、2024年3月に発売する。

本書では、60年代後半に劇団の旗印として登場し時代を挑発したアングラ演劇のポスターから、70~80年代の演劇ブーム、そして現在のポスターが集結。時代の流れとともにポスターや演劇はどう進化したのか? 美術価値の高いものから、演劇史に残るポスター、これから時代をつくる劇団のチラシまで約400点を収載。巻末には現代の演劇界を牽引する4名の演出家によるスペシャルインタビューも掲載。

日本の小劇場の歴史のはじまりは1960年代。寺山修司の「天井棧敷」、唐十郎の「劇団状況劇場」、佐藤信の「68/71 黒色テント」などが牽引した「アングラ演劇時代」がそのはじまりとされている。そして、歌舞伎や新劇と一線を画す演劇のジャンルとして、いまでもなお、多くの人を魅了している。

演劇のポスターやチラシは、公演が終わるとほとんど世に出ることはない。本書ではそんな時代の記憶装置ともいえるポスターやチラシを約400点掲載(野田秀樹の夢の遊眠社、こまつ座、大人計画、ナイロン100℃……など)。細部までじっくりポスターを見ることができるよう、判型は迫力あるA4サイズ。また、年代別に掲載されているため時代の流れもよくわかるような内容になっている。

さらには、佐藤信、白井晃松尾スズキ、小川絵梨子のスペシャルインタビューを掲載。本書は、「演劇における宣伝美術とはなにか」を問いかけている、小劇場の宣伝美術の決定版。

書籍『劇場のグラフィズム アングラ演劇から小劇場ブーム、現代まで』