リクルートは「SUUMO 住みたい街ランキング2024年首都圏版」を発表。今回、東京勢が初めて1位と2位を逃した形となり、「住みたい街」の意識に変動が起きているようです。

「北の大宮、南の横浜」の2強に

リクルートは2024年2月28日(水)、「SUUMO 住みたい街ランキング2024年首都圏版」の記者発表会を東京都千代田区のグラントウキョウサウスタワーで開きました。

この調査は東京都神奈川県千葉県埼玉県茨城県在住の20歳から49歳までの男女を対象に、インターネットを通じて実施。総合ランキングの「住みたい街」は、駅名で発表されています。

これまでは「恵比寿」や「吉祥寺」が1位に輝くことが多かったのですが、2018年からは「横浜」がトップの座に君臨。「大宮」も近年躍進を遂げていました。

今回は横浜1位、大宮が2位、吉祥寺が3位に。横浜は昨年に続き1位を維持し、昨年3位だった大宮は2位に食い込み、吉祥寺を超える結果となりました。今回、東京勢は初めて1位と2位を逃した形です。

リクルートによると、2024年の「住みたい街ランキング」の傾向は「北の大宮、南の横浜」の2強になっているとのこと。これらの街は住む場所としてだけでなく、商業施設や働く場所が充実した「コンパクト東京」化していることが評価されているといいます。東京23区では、物価や物件の価格が高騰する中、北千住や練馬といったコストフォーマンスが優れた街の人気が高まっているとしています。

吉祥寺と大宮の順位が逆転した理由は

1位の横浜は夫婦+子供世帯からの評価を伸ばし、「特点ジャンプアップした街」でも1位に。近年、みなとみらい地区に本社を移した企業のオフィスや新築マンションが増え、魅力が高まっているそうです。

2位の大宮は20・30代からの得点が牽引。人気の背景には、交通利便性や駅周辺の商業施設が充実しているほか、氷川参道などの「散歩デートコース」やサウナ&スパ施設、若者が繋がれるバーコミニュティーの存在があるとしています。

記者発表会でSUUMOの池本洋一編集長は「大宮は20~30代、吉祥寺は40代に強い傾向があります。世代交代が進む中、吉祥寺は得点を伸ばしにくい状況が続いており、今年ついに逆転した形です」と話しました。

吉祥寺駅南口。今回「住みたい街」2位から転落(乗りものニュース編集部撮影)。