ここ数年、新しいサウナ施設が続々と誕生し、そのなかで増えてきたのがプライベートサウナ。ひとり~数名で利用する個室サウナで、自分たちだけの空間でサウナを楽しむことができる。とはいえ、いきなりプライベートサウナなんてハードルが高いのでは?ということで、プライベートサウナがどんなところなのか、「ROKU SAUNA 聖蹟桜ヶ丘店」に行ってみた。

【画像】ビギナーにこそおすすめしたい!プライベートサウナ「ROKU SAUNA」

■完全非対面・非接触で人目を気にせずサウナを楽しむ

今回訪れたのは2024年3月1日(金)にグランドオープンする「ROKU SAUNA 聖蹟桜ヶ丘店」。京王線聖蹟桜ヶ丘駅から徒歩5分ほどの新施設内にあるプライベートサウナ。「ROKU SAUNA」は2022年にたまプラーザに1号店、2023年にさいたま市に2号店をオープン。非対面、非接触でサウナを楽しむことができる施設で、これまでの店舗ではオーバーヘッドシャワーを設置していたが、3号店目となる聖蹟桜ヶ丘店には6部屋中5部屋に水風呂を設置した。

ROKU SAUNA」を利用するには事前に無料の会員登録をし、ログイン画面から予約をしてクレジットカード決済をしておく。予約完了後に暗証番号が設定され、来店時にはこの暗証番号を入力する。受付は予約時間の5分前からOK。非対面・非接触で受付が完了する仕組みだ。暗証番号を入力して店内に入ったらまず靴を下足箱へ。

下足箱の横にある棚から必要なものを取って予約した部屋に向かう。棚に置かれているのはヘアブラシや綿棒などのほか、レンタルサウナハットやアロマオイル。いきなりサウナハットを購入するのは気が引けるという人もレンタルで試せるのはうれしい。

アロマオイルサウナ室で自分好みのアロマ水を作るためのもの。香りの説明を参考にチョイスしたら、スパバッグもレンタルできるので必要なものをバッグに入れて持って行こう。また、予約完了時に発行されるQRコードを入口の自販機にかざすと好きなドリンクがひとり1本無料で出てくるので、ドリンクも忘れずに受け取っていざサウナ室へ。

サウナ室の種類は予約時に選べる。通常ルームは1~3名まで利用可能で人数によって価格が変わる。1~6名で利用できるプレミアムルームは部屋貸しなので6名で借りるとかなり割安になる。どのサウナ室も十分な広さがあり、インフィニティチェアが置かれている。洗面台やドライヤーなどもあり、タオルはもちろん、メイク落とし、化粧水、乳液、洗顔フォーム、シャンプー、コンディショナーとアメニティもひと通りそろっているので、手ぶらで利用できるのもうれしい。

まずは室内の設備を確認。大きなポイントがサウナ室の温度を設定できること。サウナ室は80度に設定されているが、もっと高くすることも、低くすることもできる。熱さが苦手な人は70度前後に設定すると入りやすい。

プライベートサウナの特徴のひとつがセルフロウリュできること。室内に置かれているバケツに入口で選んだアロマオイルを2、3滴たらし、自分の好きな香りのアロマ水を作りサウナ室へ持ち込む。

室内やサウナ室に流れる音楽はBluetoothを利用して自分の好きな音楽に変えることができるので、サウナの楽しみ方も変わる。好きな音楽のほうが気分が上がるという人もいるだろうし、大声はNGだが鼻歌まじりにサウナを楽しむこともできる。逆に音をオフにして無音でサウナを堪能することもできる。自分の好みにアレンジできるのは個室ならではだ。

■1室3名まで利用できる!おしゃべりOKなのも個室だからこそ

プライベートサウナの中には1人利用の施設もあるが、「ROKU SAUNA 聖蹟桜ヶ丘店」は同性なら1室3名まで利用できる。これも初心者におすすめしたい理由のひとつ。サウナ好きな友人がいれば教えてもらいながら入ってもいいし、初心者同士あれこれ試しながら楽しむのもいい。個室に1人だと心細いかもしれないが、仲のいい友達と一緒ならその心配もない。むしろ人目がない分、気兼ねなくリラックスできるというもの。ただ、シャワーはひとつしかないので、何人かで利用する場合はうまく時間配分しよう。

温度と音楽を設定しアロマ水の準備をしたら、まずはシャワーで体と髪を洗う。しっかり汗をかくためには体の汚れは落としておくこと。体をよく拭いたら、いざサウナ室へ。

独占状態なので好きな場所に座るだけでなく、普通のサウナではできない、横になることもOK。どこでどんな姿勢で楽しんでもいい!これこそまさにプライベートサウナの魅力。座る位置によって温度が違うことや、足の位置で下半身の温まり方が違うことを実際に体験できるのは貴重。もちろん初心者でなくても、この自由な感じは特別感がハンパない!

自分でブレンドしたアロマ水をサウナストーブにかけるセルフロウリュにもトライ。セルフロウリュができる施設は増えてきてはいるものの、なかなか自分でロウリュができないという人も多いはず。サウナ好きでも「ロウリュいいですか?」とひと言声をかけるのが苦手という人もいるぐらいなので、初心者ならなおさら。ここでセルフロウリュデビューをしてみるのもおすすめだ。サウナストーンにアロマ水をかけるときには、ゆっくり、奥から手前に向けてかける。勢いよくかけると水が跳ねるし、手前から奥に向かってかけると蒸気が当たって手をやけどする可能性もあるので注意しよう。

最近は多くのサウナ室で「サ黙」「黙浴」を掲げていて、サウナ室や浴室でのおしゃべりはNGになっている。が、プライベートサウナは自分たちだけの貸し切り空間なので、サウナ室でのおしゃべりもOK!友達とサウナを楽しむのにぴったりだ。注意したいのは、おしゃべりに夢中になりすぎてしまったり、相手に気を使って自分のペースを見失わないこと。無理をしないのはサウナの鉄則だ。また、大声で騒ぐのはプライベートサウナでももちろんNGなので注意しよう。

サウナ室には時計はなく、砂時計の15分計があるのみ。サウナは基本的に時間ではなく、自分の感覚で「もう出たい」と思ったときに出るのがいい。だいたい何分ぐらいが自分にとってちょうどいいタイミングなのかを知るために、砂時計を使ってみるのもアリだ。自分の体のことは自分しかわからないので、出たいと思ったら出る。友達と話していようが、友達が長々と入っていようが、そんなことは関係なく、自分が出たいタイミングで出ることが大事。無理は絶対に禁物だ。

一般のサウナでは水風呂にちょっと足を入れてすぐ出たり、水風呂に入るのに躊躇して時間をかけたりしていると、ほかの人の邪魔になってしまうこともしばしば。ここなら気兼ねなく出たり入ったりできるし、「冷たい」とか「無理」なんて声に出すこともできる。サウナでもセルフロウリュでしっかり温まれるので、無理のない範囲で水風呂チャレンジをしてみるのもおすすめ。ちなみに水風呂に入る前にきちんと汗を流していれば潜りもOK!「一度やってみたかった」という人はぜひ。

休憩は個室内でゆっくり。水風呂かシャワーのあと、体を拭いたらインフィニティチェアに身を任せて。ここでも人目を気にせず自分たちだけで過ごせるのはうれしい限り。休憩のときにほかの人の気配や音が気になることもなく、自分の好きな音楽に浸ることもできる。入口でもらったドリンクもどこに置いてもいいので水分補給も自由。

さらにうれしいのが室内の冷凍庫にあるアイスキャンディー。これは1人2本まで自由に食べることができる。休憩の相棒としては最高すぎる!サイズ感もちょうどよく、サウナ後の休憩にアイスをかじりながらボーッとできるなんて幸せとしか言いようがない。この冷凍庫は自由に使えるので、ドリンク類を冷たいままキープしたいならここに入れおこう。

プライベートサウナは時間予約で、「ROKU SAUNA 聖蹟桜ヶ丘店」では80分と100分のコース(プレミアムルームは100分のみ)がある。実はプライベートサウナでけっこう気になるのがこの時間。予約した時間内に退室することが前提なので、ある程度意識しておく必要がある。店の設定で終了10分前にアラームがなるが、複数で利用しているときなど心配な場合は自分のスマホなどで逆算してタイマー設定をしておくと安心。ただし、女性の場合、退室しても自由に使えるパウダールームがある。

個室では着替えまで済ませて軽く髪をタオルで拭いておけばOK。そこからパウダールームに移動すれば、しっかり髪を乾かしたり、メイクをしたりできる。パウダールームには鏡台とドライヤー、ヘアアイロン、スキンケア用品が用意されている。予約時間以降はここで身だしなみを整えるようにすれば、ギリギリまでサウナを堪能できる。パウダールームは女性専用なので男性は個室内ですべてを終わらせる必要がある。また、同時間に女性利用者が多いとパウダールームでも順番待ちになる可能性もあるので、時間に余裕をもって利用したい。

ちなみにカップルで別部屋を利用した際、女性がパウダールームを利用している間、男性はエントランスの待機スペースで待つことができるので安心だ。

とにかく、サウナは自由だと再認識できるプライベートサウナROKU SAUNA」。自分好みの香りや温度、音楽で気分をグッと盛り上げて、自由なスタイルでご褒美サウナを満喫したい。1人サウナはちょっと…という人も友達を誘ってプライベートサウナに出かけてみよう。

取材・文=岡部礼子

3月1日にグランドオープンする「ROKU SAUNA 聖蹟桜ヶ丘店」