放送回を追うごとに視聴率がジワジワ上がっている、今どきのコンプライアンスに挑んだ意欲作「不適切にもほどがある!」(TBS系、金曜22時)。

 このドラマの主演・阿部サダヲに窪塚洋介、さらに遠藤憲一小栗旬高橋一生田中圭佐藤隆太までチョイ役で出た伝説のドラマ「池袋ウエストゲートパーク」など、数々のヒット作を生んだ宮藤官九郎と、同局の磯山晶プロデューサーが「タイガー&ドラゴン」以来19年ぶりに、制作タッグを組んでいる。

 2月23日の第5話では、錦戸亮が5年ぶりの民放&地上波ドラマに復帰。錦戸の関連ワードが次々とXのトレンドワードのトップ10入りするほど、大反響を呼んだ。

 そこで視聴者やネットユーザーが次に盛り上がったのが、錦戸に続いて次にどの「辞めジャニ」がサプライズゲストで登場するかだった。

 1980年代にTBSの学園ドラマに出演していた松村雄基が本人役で登場することは、すでに発表されている。「3年B組金八先生」1期の三原順子と鶴見辰吾、近藤真彦もドラマ内でさんざんイジられている。

 中でも近藤の存在感は別格。磯村優斗演じる「ムッチ先輩」はマッチにちなんで「ムッチ先輩と呼ばないと後輩を殴る」ほどマッチに心酔。アイドル時代のマッチと同じ髪型と服装で登場し、作詞家の松本隆氏が近藤のために書き下ろした楽曲の歌詞そのままに、後輩の女子高生を口説いていく。松本氏は自身のXで、次のように語っている。

〈マッチ(本物)がムッチを気に入ったらしい。ぼくは冷や汗流しながら笑い転げてます。ぼくはクドカンに愛されてるような気がするんだけど。ハイブギ→マイおさ→セバワン〉

 松本氏もマッチも、このドラマを視聴していることが明らかになっている。不倫騒動に暴力トラブルと、相次ぐ醜聞報道で地上波から姿を消した錦戸が復活したのだから、近藤とムッチが並ぶ姿も不適切とは言われないだろう。テレビ関係者が言う。

「近藤のほか、辞めジャニ俳優の中でサプライズゲストとして期待されるのが、宮藤作品に出演してきた香取慎吾山下智久長瀬智也です。特に長瀬は宮藤脚本ドラマには欠かせない存在。もし阿部の運命を変える男として長瀬が登場したら、クドカンファンは涙なくして見られない。東日本大震災後の『あまちゃん』、関東大震災を描いた『いだてん』、そして『不適切にもほどがある!』は阪神・淡路大震災がテーマ。震災3部作となっています。TOKIO脱退後、裏方に回ると表明した長瀬ですが、新年早々に能登半島地震が起き、さらに宮藤と磯山プロデューサーに頼まれれば、被災者のために男気を見せるかもしれません」

 タイムトラベル、考察モノといった近年に見飽きた設定だけで、クドカンドラマがこのまま終わるとは思えない。

(那須優子)

アサ芸プラス