株式会社博報堂博報堂DYグループの株式会社 SIGNING は、生活者発想で経営を考える研究開発・社会実装プロジェクト「HAKUHODO HUMANOMICS STUDIO」の活動の第二弾として「オシノミクス プロジェクト」を発足し、本日「オシノミクス レポート」を発表しましたのでお知らせいたします。

>レポートはこちら https://www.hakuhodo.co.jp/humanomics-studio/assets/pdf/OSHINOMICS_Report.pdf


「オシノミクス プロジェクト」では、近年拡大している「推し活」経済に着目し、単なるコンテンツ消費ではなく「人が能動的に熱中する」心理と行動を、「オシノミクス」という概念として提唱します。レポートではその実態を明らかにするとともに、人が「推す」行動の裏にある心理や社会的価値について考察し、組織運営やマーケティングなど、これからの企業経営へのヒントを提言しています。

本プロジェクトでは、「推し活」に関する経済行動の実態や心理を把握することを目的として、全国の10代~60代の男女を対象に、「推し」「推し活」にまつわる調査を実施。その結果、今や3人に1人が「推し活」を楽しみ、「推し」が日々の活力として生活の一部になっている実態が見えてきました。

■レポートサマリ

・「推し」と「好きなもの」の違いは積極性。「応援」「崇拝」「お金をかけたいと思える」存在が「推し」

・推し活は生活の一部。時間もお金も、4割を「推し活」に費やしている

・熱狂的ファンからコンテンツ好きまで。6つのクラスターから見えてきた“推し方”の多様化

・推しがいることで幸せに? 幸福度の差は20pt以上

・能動的な行動を生み出すトリガーとは。「推し」という現象を構成する6つのコア心理

◯「推し」と「好きなもの」の違いは積極性。「応援」「崇拝」「お金をかけたいと思える」存在が「推し」

「好きなもの」と比較して、「推し」は「応援したくなる」「崇拝したくなる」「お金をかけたいと思える」というイメージが高くなっています。また、「推しは能動的なもの」「推しは段違いに積極的」など、自分から働きかけたくなる存在であるといえます。


◯推し活は生活の一部。時間もお金も、4割を「推し活」に費やしている

可処分時間のうち平均38.8%と、自由に使える時間のうち4割近くが「推し活」に費やされています。経済的にも同様に、可処分所得のうち平均37.4%を「推し活」に費やしており、「推し活」は、もはや生活の一部を占めるものになっています。



◯熱狂的ファンからコンテンツ好きまで。6つのクラスターから見えてきた“推し方”の多様化

一口に「推し活」と言っても、ライブなどのイベントに積極的に通って「推し」との距離を縮めたい層から、自宅でTV番組や配信コンテンツを楽しみ「推し」を遠くから眺めていたい層など、“推し方”も多様化しています。

本レポートでは「推し活」をする人びとを6つのクラスターに分類し、推し活に関する価値観や行動を分析しています。


◯推しがいることで幸せに? 幸福度の差は20pt以上

「あなたは今どの程度幸せですか」と聞いたところ、「推しがいる人※」では73.2%が「とても幸せである」「やや幸せである」と回答したのに対し、「推しがいない人」では52.2%と、20pt以上差があることがわかりました。「推し」の存在は、ポジティブな感情や、積極的な行動を生み出す機会になっており、幸せを感じる一因になっているようです。


※「推し活」支出あり層

○能動的な行動を生み出すトリガーとは。「推し」という現象を構成する6つのコア心理

人々が「推し活」に熱中する原理を紐解くと、「応援」「紐帯」「探求」「所有」「共有」「憧憬」の6つのコア心理が見えてきました。グッズを購入する、ファンクラブに加入する、推し活仲間と交流するといった様々な消費行動も、これらの心理の重ね合わせで行われていると考えられます。



本レポートでは、調査結果や有識者へのインタビューから、「推し」とは人々にとってどんな存在なのか、そして、「推し活」という能動的な行動を生み出す源泉は何かを紐解いています。また、これからの企業経営へのヒントとして、「オシノミクス」を生み出すための7つのインスピレーションや、8つのアクションも紹介しています。



>レポートはこちら https://www.hakuhodo.co.jp/humanomics-studio/assets/pdf/OSHINOMICS_Report.pdf

「HAKUHODO HUMANOMICS STUDIO」は、今後も多彩なテーマでの研究開発活動やソリューション提供を行ってまいります。

■調査概要

調査目的:「推し活」に関する経済行動を中心とした実態把握のため

調査手法 :Web定量調査

調査対象者:全国、10~69歳、男女

対象者条件詳細:

1.「推し活」支出あり層:1,200s

・「推しがいる」or「推しがいると思う」回答者/推し活への支出金額が月1円以上

2.「推し活」支出なし層:180s

・「推しがいる」or「推しがいると思う」回答者/推し活への支出金額が月0円

3.「推し」なし層:160s

・「推しがいる」or「推しがいると思う」非回答者

調査期間:2023年8月5日(土)~6日(日)

■「HAKUHODO HUMANOMICS STUDIO」について

当スタジオでは、企業間の競争が性能や機能から人の体験価値にシフトしていく中で、企業経営や経済活動を人間らしさの観点から捉え直し、よりよい企業、より豊かで望ましい社会の実現を目指そうとする考え方を「Human + economics = Humanomics (ヒューマノミクス)」ととらえました。このコンセプトのもと、「生活者発想」をフィロソフィーにかかげる博報堂と、「兆しからより良い社会の道標をつくる」をビジョンにかかげる SIGNING の共同プロジェクトとして、2023年4月に始動しました。いわば“人間経済学スタジオ”として、レポート等の情報発信に加え、経営へのコンサルティング、事業・サービス開発等の支援を提供していきます。

◯活動内容

・経営へのインスピレーション提供

-レポート発信

-ウェビナー/ワークショップの実施

-共同研究

・経営へのソリューション提供

-コンサルティング

-事業・サービス開発

-研修プログラム開発

・今後の発信予定テーマ

-贈与、位置情報経済、メタバース人類学 等

https://www.hakuhodo.co.jp/humanomics-studio/

■株式会社 SIGNING について

2020 年に株式会社博報堂DYホールディングスが設立したソーシャルビジネススタジオ。「社会課題解決×事業成長」をテーマに、よりよい社会への「兆し」をとらえた最先端の研究開発、社会実装と、独自のナレッジをもとにしたソリューションを提供しています。

https://signing.co.jp/

配信元企業:株式会社博報堂

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