「実力がつけられない人はどうぞ、落ちていってくださいっていうスタイルなんです、僕は。なぜなら、毎年新しいのが入ってきますから。椅子は決まった数しかないので、その椅子を誰がゲットするかですから」

 温和な風貌と口調からそんな厳しい言葉を発したのは、巨人の桑田真澄2軍監督である。ドライで冷酷な面を併せ持つことがわかったのは、スポーツ報知のYouTubeチャンネル〈報知プロ野球チャンネル〉でのことだ。現在、2軍で調整中の小林誠司に触れた桑田2軍監督は、

「バッティングが課題だって言われてますけど、考え方ひとつでガラッと変われると思うんですね。そこに自分が気付くかどうかです」

 インタビュアーのスポーツ報知・水井基博デスクが「小林誠司選手がもうひと花咲かせるには、どういうことを求めていきたいと思いますか」と問うと、桑田2軍監督は、その「気付き」について踏み込んだ。

「誰か20本のホームランとか期待してますか、彼に。選球眼が良くなりました、いつでも進塁打を打てますよってなると、使いたい選手だと思うんですね。三振しません、ボール球振りません、進塁打いつでも打てます。絶対、使いたい場面、誠司じゃなきゃいけない場面が出てくると思うんですね」

 小林がキャリアハイとなる81安打を放ったのは、2016年。129試合に出場し、107塁打、35打点を記録した。36四球を選び、敬遠5はその年のリーグ最多だった(翌2017年も敬遠4でリーグ最多)。

 プロ11年目を迎える小林は今シーズン、限られた「椅子」に座ることはできるか。

(所ひで/ユーチューブライター)

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