2024明治安田J1リーグ第2節が3月1日に行われ、川崎フロンターレジュビロ磐田が対戦した。

 3年ぶりのJ1制覇を目指す川崎Fは、開幕節で湘南ベルマーレと対戦。開始早々の7分に先制を許すも、脇坂泰斗とエリソンのゴールで逆転し、“神奈川ダービー”を制して白星発進を飾った。対して2年ぶりにJ1へ復帰した磐田は昨年の王者ヴィッセル神戸と対戦。試合開始早々と後半序盤にゴールを許し、0-2の完封負けを喫した。連勝を目指す川崎Fと初白星を掴みたい磐田。“古巣対戦”となる磐田のGK川島永嗣プレーにも注目が集まる。

 開始早々の6分に試合の均衡が破れる。アウェイの磐田は山田大記と平川怜が左サイド敵陣深くで起点を作ると、松原后がゴール前へ柔らかいクロスを供給。ファーサイドに流れたボールを植村洋斗が収めて左足を振り抜くと、鋭いシュートがゴール左下隅に突き刺さり、磐田が先制した。18分には平川のボール奪取を足掛かりに松原が左足のアーリークロスを供給し、ゴール前で待ち構えていたジャーメイン良が打点の高いヘディングシュートを放つ。これが見事にネットを揺らし、早い時間帯でリードを広げた。

 ビハインドを負った川崎Fは23分、ボックス内抜け出したマルシーニョが後方へ落とし、山本悠樹がボックス手前から強烈なシュートを放つ。しかし、これはGK川島にセーブされ、こぼれ球に詰めた家長昭博のシュートも枠の上へ外れる。29分、磐田は敵陣左サイドでボールを収めた中村駿がボックス内左へパスを送ると、斜めのランニングで抜け出した松本昌也がヒールでフリック。これをジャーメインが右足でゴール右隅に流し込みリードを3点に広げた。

 川崎Fの反撃は36分、マルシーニョが中央をドリブルで持ち上がりボックス内へ侵入すると、フォローに入った山本のシュートはDFにブロックされるも、こぼれ球に反応したエリソンが華麗なボレーを叩き込み、前半のうちに1点を返した。その後も川崎Fが攻勢を強めるも、磐田も最終局面で集中した対応を見せ、追加点を与えない。前半はこのまま磐田の2点リードで終了した。

 後半の序盤は2点ビハインド川崎Fがマルシーニョやエリソン、途中出場の瀬古樹を起点に相手ゴールに迫っていく。すると55分、瀬古の右CKにエリソンが強烈なヘディングで合わせ点差を1点に縮める。60分には左から仕掛けた三浦颯太がグラウンダーのクロスを送り、混戦からエリソンがフィニッシュに持ち込む。このシュートはGK川島の好セーブに阻まれるも、こぼれ球をマルシーニョが押し込み、試合を振り出しに戻した。

 勢いに乗る川崎Fは72分に決定機。抜群のスピードで相手DFラインを突破したマルシーニョがボックス内へ侵入し、横に流しパスにエリソンが合わせたが、カバーに入った松原のブロックに阻まれ勝ち越し点とはならず。76分、磐田はスルーパスに抜け出したジャーメインがボックス内でGKチョン・ソンリョンと交錯。VARによる確認の結果、磐田にPKが与えられれた。これをジャーメイン自らゴール左上隅に沈め、磐田が勝ち越しに成功した。

 しかしその直後、川崎Fは途中出場の山田新がボックス内でリカルド・グラッサに倒されPKを獲得。これを山田が自ら豪快に沈め、川崎Fが再び同点に追いつく。磐田は90+1分、途中出場のマテウス・ペイショットが頭でボックス内へ落とし、混戦からジャーメインがネットを揺らすも、直前に両チームの選手にハンドの反則があったとして得点は認められず、磐田にPKが与えられた。これをジャーメインが沈め、磐田が土壇場で勝ち越す。

 試合はこのまま終了し、合計9発の撃ち合いを制した磐田が今シーズン初白星を手にした。一方の川崎Fは連勝を逃している。次節は3月9日に行われ、川崎Fはアウェイで京都サンガF.C.と、磐田はホームで柏レイソルと対戦する。

【スコア】
川崎フロンターレ 4-5 ジュビロ磐田

【得点者】
0-1 6分 植村洋斗(ジュビロ磐田
0-2 18分 ジャーメイン良(ジュビロ磐田
0-3 29分 ジャーメイン良(ジュビロ磐田
1-3 36分 エリソン(川崎フロンターレ
2-3 55分 エリソン(川崎フロンターレ
3-3 60分 マルシーニョ(川崎フロンターレ
3-4 80分 ジャーメイン良(PK/ジュビロ磐田
4-4 85分 山田新(PK/川崎フロンターレ
4-5 90+7分 ジャーメイン良(PK/ジュビロ磐田

磐田が川崎Fを5-4で撃破! [写真]=金田慎平