今季のプロ野球開幕が徐々に近づいてきた。ヤクルトが本拠地とする明治神宮野球場では、公式戦のチケット価格を発表。ところが「それはあまりにも…」と物議を醸しているのだ。

 神宮で行われる試合のチケットは「ダイナミックプライシング(価格変動制)」が導入されている。これは日程や天候、客の嗜好などを元に需要予測を行い、チケットの価格が自動的に変動するというものだ。3月29日から始まる中日との開幕3連戦は「スーパーバリュー」「バリュー」「スタンダード」「プレミア」の4つのカテゴリーの「プレミア」に指定。高額になることが予想された。だが現時点で発表されている最新価格は、ファンの予想をはるかに上回るものだったのである。

 ネット裏の「SS指定席」は通常7000円が2万100円と、なんと約3倍に。1塁側のグランド側「A応燕指定席」も、6100円が1万7600円に跳ね上がっている。

 ならばと、普段は3900円の「外野指定席指定席C1」を見てみると、こちらも1万円オーバーの1万100円だ。どの席もまるで外国人アーティストのコンサート並みで、楽しみにしていた開幕戦の生観戦を諦めたファンは少なくないようだ。スポーツライターが語る。

「神宮では4つのカテゴリーでそれぞれ一般価格とファンクラブのCREWがあり、会員であれば若干、安くなります。開幕戦のCREWの最安は子供のホーム側外野席の4300円。大人2人、子供2人の家族4人で観戦した場合、食事などを含めて軽く3万円から4万円はかかるでしょうね。今後、天候不順などで需要に変化が生じれば、もう少し安価になる可能性はありますが、プレミア指定のため、お手軽価格になることはないでしょう。5月の大型連休にも中日戦がありますが、こちらはどの席も開幕戦の半値以下。少し先になりますが、中日ファンはこちらを選択に入れてもいいかもしれません」

 一方、東京ドームで行われる「巨人VS阪神」の開幕3連戦は、外野の立ち見が1500円、外野指定席でも2300円だ。神宮のダイナミックプライシングは、チケットが余っている時などは値下げされることもあるが、人気のゲームではそれも期待できない。あまりにもダイナミックな価格に「せめて東京ドーム並みにしてほしい」というのが、ファンの偽らざる本音だろう。

(ケン高田)

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