バス・運転手

学校生活のなか、イベントがある日の子供たちはワクワクと楽しそうだ。しかしそんななかで泣き顔をしていた男子生徒に気付いた男性に、称賛が寄せられていることを、アメリカの『People』や『Today』が報じた。

 

■普段は元気な男の子

欧米の小学校では、パジャマで1日過ごす「パジャマ・デー」が定期的に開催されている。子供たちは普段と違う服装で登校するため朝からご機嫌で、お気に入りのパジャマを見せ合って楽しく過ごすという。

ところが2月9日、アメリカ・ケンタッキー州でスクールバスの運転手をしているラリー・ファリッシュ・Jr.さん(35)は、浮かない表情をしているひとりの男子生徒に気が付いた。

その生徒とは、エンゲルハード小学校に通う1年生レヴィくん。いつもなら毎朝、ニコニコの笑顔でラリーさんのバスを待つ元気いっぱいの男の子だ。

 

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■「うちはパジャマを買えない」

レヴィくんがバスに乗り込む際に、ラリーさんは「どうしたの? 何か嫌なことでもあったのかい?」と尋ねてみた。

するとレヴィくんは泣きながら、「うちはパジャマを買えなくて、持っていないんだ。みんなはパジャマで学校に行くのに…」と不機嫌の理由を明かした。

それを聞き、とても胸が痛んだラリーさんは「何とかしてあげないと」と思い、生徒たちを学校に降ろすと衣料品店へ向かった。

 

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■パジャマを見て嬉し泣き

そして男の子用のパジャマを数点購入したラリーさんは、学校に戻りレヴィくんを呼び出すと、それをプレゼントした。

すぐにいつものニコニコ笑顔に戻ったレヴィくんは、メディアに対して「ラリーさんはとても優しくて、いつも面白いです」と答えている。

また「パジャマ・デーの日は気分が落ち込んでいた」と明かし、手にした自分のパジャマを見て嬉し泣きしてしまったそうだ。

 

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■刑務官やトラック運転手の経歴も

ラリーさんは「どの子供たちも、例えパジャマ・デーのような小さなイベントだとしても、悲しい気持ちになってほしくない」「子供たちは毎朝親元を離れると、僕の子になるんです」とメディアに語っている。

これまで刑務官やトラック運転手などをしてきたというラリーさんだが、今の仕事に一番やりがいを感じ、安全な送迎に加えて子供たちに何らかの喜びを与えられるよう日々努めてきたそうだ。

ラリーさんとレヴィくんのやりとりは瞬く間に広まり、数々の称賛が学校に寄せられた。ラリーさんは「優しい皆さんに感謝します。僕の行動が、子供の人生観に良い影響を与えることができたなら、とても喜ばしいです」とも話している。

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■交流深めたバス運転手と男子生徒

心優しいスクールバス運転手に称賛続々 イベント前に浮かない顔の生徒に気付き…