プレミアリーグ第27節、トッテナムvsクリスタル・パレスが2日にトッテナム・ホットスパースタジアムで行われ、ホームのトッテナムが3-1で逆転勝利した。

トッテナムは前節、ウォルバーハンプトンにホームで1-2の逆転負け。格下相手にシーズンダブルを許し、トップ4陥落となった。先週末のチェルシー戦の延期に伴い、2週間ぶりの公式戦に臨んだチームは、グラスナー新監督の初陣でバーンリーに3-0と快勝した13位のパレスとのロンドンダービーでバウンスバックの勝利を狙った。

ポステコグルー監督はこの試合で前節から先発3人を変更。負傷のリシャルリソンに代わってヴェルナー、ベン・デイビスに代えて負傷明けのウドジェ、サールに代えてベンタンクールを起用した。

立ち上がりからボールを握って攻め手を窺うトッテナム、メリハリを利かせたプレスからカウンターを狙うパレスという明確な構図の下で試合が進んでいく。

序盤は押し込みながらも攻め切れないホームチームに対して、アウェイチームがより効果的にフィニッシュに持ち込んでいく。

それでも、序盤の幾つかのピンチを凌いだトッテナムは18分にビッグチャンス。中盤でのベンタンクールのボール奪取からソン・フンミンがすかさず背後へ絶妙なフィードを供給。これに快足を飛ばして抜け出したヴェルナーがGKと一対一となるが、右に持ち出してかわそうとしたところをGKジョンストンに見事な対応で阻まれた。

この絶好機を逸したものの、攻撃にリズムが生まれ始めたホームチームはボックス付近でマディソンやソン・フンミンを起点としたコンビプレーで際どいシーンを作り出していく。

前半半ばから終盤にかけても80%を超えるボール支配率を記録するなど相手陣内でハーフコートゲームを継続したトッテナム。だが、パレスのコンパクトな[5-4-1]のブロックを前に“持たされる”形となり、ヴェルナーのビッグチャンス以降は決定機はおろかシュートまで持ち込めない停滞感の中で前半を終えた。

迎えた後半、立ち上がりからよりアタッキングサードアグレッシブなアクションを示し始めたホームチームは54分に決定機。右サイドで深い位置を取ったクルゼフスキの折り返しをボックス中央のソン・フンミンが右足ダイレクトで合わすが、これは惜しくも右ポストを叩いた。

ホームチームがこのまま押し切りそうな雰囲気も漂っていたが、先にゴールをこじ開けたのはアウェイチーム。59分、ボックス手前の好位置で得たFKの場面でキッカーのエゼが味方の空けたスペースを抜く強烈なシュートをゴール右隅に突き刺した。

今夏の獲得候補として噂されるイーグルスのエースの一撃に屈し、より厳しい状況に追い込まれたトッテナム。失点直後にはソン・フンミンのお膳立てからボックス左でフリーのヴェルナーに決定機が訪れるが、このシュートはGKジョンストンの好守に阻まれる。

逆転に向けて早い時間帯のゴールが必要となるなか、ポステコグルー監督はベンタンクールを下げてブレナン・ジョンソンを投入。[4-3-3]のより攻撃的な布陣で攻勢を強めていく。

すると、ここまで幾つかの決定機を逃してきたドイツ代表FWが名誉挽回の仕事を果たす。77分、右サイド深い位置でボールを回収したジョンソンがDF2枚を抜き去ってボックス右に侵入してグラウンダークロスを供給。これをファーにフリーで走り込んだヴェルナーが冷静に右足ダイレクトで蹴り込んだ。

ヴェルナー待望の加入後初ゴールでスコアをタイに戻したトッテナムは80分、相手陣内右サイドでのスローインの流れからボックス手前右のマディソンが浮き球でゴール前に入れたクロスを攻め残っていたロメロが見事なヘディングシュートでゴール左隅に流し込み、一気に試合を引っくり返した。

逆転に成功したことを受け、殊勲のヴェルナーとマディソンを下げてホイビュア、サールの投入で逃げ切り態勢に入ったトッテナムだったが、88分には前に出てきた相手を引っくり返すカウンターでダメ押しゴールを奪取。ジョンソンのスルーパスで完璧にディフェンスラインの背後を取ったソン・フンミンが冷静にGKとの一対一を制し、お得意様のイーグルス相手に再びのゴールを挙げた。

そして、苦しみながらも新生パレスを逆転で下したトッテナムが、前節のウルブス戦の敗戦を払拭。次節に控える4位のアストン・ビラとの直接対決に弾みを付けた。

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