プレミアリーグ第27節が3月2日に行われ、リヴァプールとノッティンガム・フォレストが対戦した。

 現在はマンチェスター・シティアーセナルを抑えてプレミアリーグの首位を走るリヴァプール2月25日に行われたカラバオ・カップ(EFLカップ)決勝では、延長戦の末にチェルシーを2-1で破り、ユルゲン・クロップ監督体制の“ラストイヤー”でトロフィーを掲げた。その後行われたFAカップ5回戦のサウサンプトン戦も制して、公式戦6連勝と勢いに乗る中で迎える今節は、残留を争うノッティンガム・フォレストと敵地で激突。リヴァプールに所属する遠藤航はベンチスタートとなった。

 試合は序盤からホームチームが多くのチャンスを作り出し、15分には“古巣対決”のディヴォック・オリジが右サイドからカットインして左足を振り抜くも、シュートは枠を外れる。23分いはカウンターの場面で最終ラインの裏へ抜け出したアンソニー・エランガがGKと1対1のビッグチャンスを迎えたが、ここはGKクィービーン・ケレハーが立ちはだかった。

 対するリヴァプールもボビー・クラークやルイス・ディアスがゴールに迫る場面を作り出しながら、均衡を破ることはできずに後半へと折り返す。後半に入ると立ち上がりの50分、ハーヴェイエリオットからのスルーパスで右のニアゾーンに侵入したコナーブラッドリーがマイナスへ折り返すと、ファーサイドで待っていたアンドリューロバートソンが左足を振り抜く。ここはアンドリュー・オモバミデレのブロックに阻まれてゴールとはならない。

 60分にはクラークロバートソンを下げて遠藤、ダルウィン・ヌニェスを投入。ジョーゴメスを左にスライドさせ、遠藤がアンカーポジションに入ると、直後の64分には途中から入った2人が絡んでチャンスを作る。ボックス手前でボールを受けた遠藤が左へ散らすと、L・ディアスがスルーパスを送り、抜け出したヌニェスが左足フィニッシュを放つも、ここはサイドネットへ。

 対するノッティンガム・フォレストは66分、前線でボールをキープしたタイウォ・アウォニイのポストプレーから、左サイドを駆け上がったハリー・トフォロがグラウンダーのボールを入れると、ファーサイドで待っていたエランガがダイレクトでシュート。完璧に崩したプレーだったが、ここも仕留めることはできない。

 その後も両チーム悪くないシーンを作りながらも、スコアレスで後半アディショナルタイムに突入。リヴァプールはヌニェスが幾度となくゴールに迫りながらもネットを揺らすことはできずに、アディショナルタイム8分台に突入。だが、ドラマは最後に待っていた。

 右コーナーキックのこぼれ球をアレクシス・マック・アリスターが奪い返すと、左足で浮き球のボールを送り、最後はヌニェスが頭で合わせる。狙い澄ましたヘディングシュートがゴールに吸い込まれ、文字通りの“ラストプレー”でリヴァプールが勝ち越しに成功した。

 試合はこのままタイムアップ。ノッティンガム・フォレストが長らく下部リーグに身を置いていたことも影響してはいるが、リヴァプール1984年10月以来となる『シティ・グラウンド』での白星を飾った。途中出場した遠藤は、決勝ゴールの場面でも守備で起点になるなど、勝利に貢献している。

 次節、ノッティンガム・フォレストは10日に敵地でブライトンと対戦する。一方、リヴァプールは7日に敵地でヨーロッパリーグ(EL)・ラウンド16ファーストレグのスパルタプラハ戦を戦い、10日には次節のプレミアリーグマンチェスター・シティとの“首位攻防戦”に臨む。

【スコア】
ノッティンガム・フォレスト 0-1 リヴァプール

【得点者】
0-1 90+9分 ダルウィン・ヌニェス(リヴァプール

ハイライト動画】リヴァプールとフォレストの一戦は劇的結末

決勝弾を挙げたダルウィン・ヌニェス [写真]=Getty Images