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 厳しい寒さの中、吹雪くヒマラヤの雪山で、薄着のヨギが瞑想する動画がネット上で拡散し、その真偽をめぐって激しい論争が巻き起こっている。

 ヨギとはヒマラヤ聖者の中で悟りの境地を切り開き、無の域に達した指導者のことだ。

 髪や髭が雪に覆われ半ば凍り付きながら雪山で深い瞑想を続けるヨギの姿は、フェイクだという疑いの声が寄せられたが、それを受けたインドスピリチュアル団体が映像は真実であると発表した。

【画像】 雪山で凍り付きながら瞑想するヨギに疑惑の声

 AIとディープフェイク技術により、どんなものでも本物に見せることが可能になっている近年、何が真実で何がフェイクか、見分けることは困難だ。

 例えば、吹雪の中、髪と髭を雪で固めたヨギが山中で瞑想しているインド発の動画がある。

 地球上で最も過酷な環境のひとつと言われるヒマラヤの雪山で、ヨギは寒さに体を震わすことなく、静かに無の境地に達している。

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image credit:RVCJ Media/X

映像は本物だと主張する団体

 多くの人々はこの動画はAIによるデジタル加工でフェイクだと声をあげた。

 しかし、反論したのはヒマーチャル・プラデーシュ州クル県のスピリチュアル団体カウランタック・ピーツだ。

 同団体は、この映像は本物だと声明を出したのだ。

 この映像に映っているサティエンドラ・ナートと名乗るヨギは、以前からこの団体と関係があり、20年以上もヒマラヤで瞑想をしているという。

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image credit:RVCJ Media/X

弟子さえもびっくりしたヨギの悟りの姿

 2月初め、サティンドラ・ナートと弟子たちは、クル県のセラジ渓谷に1か月間旅に出た。

 ある日、吹雪がこの地域を襲いそうだと聞いたサティンドラの弟子たちは、師が山の上で瞑想していることを知り、急いで師に知らせに行った。

 そこで彼らが目にしたのは、SNSでシェアされた光景だったのだ。

サティンドラ・ナートのもとへ弟子たちが行ったとき、彼は雪山で深い瞑想状態にありました。信じられない姿だったそうです。それで彼のビデオを録画することにしたのです。(カウランタック・ピーツ)

 ヨギのもう一人の弟子であるサヴァルニナートによると、サティエンドラはヒマラヤ・ヨガの伝統の信奉者で、過去22年間雪山で瞑想してきたという。

 弟子が撮影した映像は、先月サティエンドラ・ナートを撮影した数本のうちの1本に過ぎないそうだ。

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image credit:RVCJ Media/X

 ヒマラヤの極寒の地で瞑想したヨギはサティンドラ・ナートが初めてではないが、あまりにも印象的なヨギの瞑想姿に、多くのユーザーが目を留めたのは間違いないようだ。

References:Snow-Covered Yogi Meditating in the Himalayas Sparks Online Debate/ written by Scarlet / edited by parumo

 
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氷点下55℃のヒマラヤで凍り付きながら瞑想をするヨガ指導者の映像は本物なのだろうか?